なぜなのか?理由
戦争について、マスコミや多数派の意見を盲目的に信じぬよう、いろいろな角度から戦争について考えておきたいと思います。

今回は、まず戦争がどのようにして始まってしまうのか、その原因、状況について調べてみました。

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生存するための争いから欲を満たすための戦争へ

戦争の歴史
旧くから、人類の歴史は戦争の歴史とまで言われてきました。その歴史は狩猟民族の時代まで遡り、今なお世界のどこかで大小の争いは後を絶ちません。

なぜ、それほどまでに人々は争うのでしょうか。基本的に戦争は、他者との間に生じる利害の不一致や意見の相違によって起こる対立を、暴力で解決しようとする姿勢から生まれてきます。
では、そんな不一致や相違は、具体的にどのような場面で生じるかについてみていきます。

食糧や資源に関する土地の奪い合い

農業、食料
争いや対立の起こる1番の理由にあがるのが、食糧や資源の奪い合いによるものです。
古来では、獲物を仕留める狩場や耕作地を。現代では、鉱物やエネルギー資源を求めて各国間で軋轢が生じています。

人は生きるために食べ物を確保する必要があり、身の回りに食糧が無くなれば、当然、次の狩場に移動します。そして、その移動した先に、たまたま先住民がいれば狩場を巡り、争いが起こるのです。
先住民にとっては不条理な話かもしれませんが、生きていくために必要だったからこその(生存を目的とした)戦いでした。

また、文明が発達すると、様々な発明により人々の生活は豊かになっていきます。ただそうなることで、今度はその生活を維持し発展していくために、資源を求めるようになっていきます。

食糧不足による戦争は、今でこそ少なくはなりましたが、殊、資源に至っては某国の身勝手なガス田開発のように、争いの火種になる状況が生まれています。

国家や政府に対する不満

反政府デモ
こちらは戦争というより、内乱やクーデターを引き起こす要因としてあげられます。

国家の体制(独裁政治など)や政策に不満を持つ国民が、反政府運動を起こしたり、武装化することによって直接政権を打倒するために戦うものです。
例えば、2010年代の中東のジャスミン革命から始まったアラブの春が該当します。
また、独立国家が大国に吸収され、現政権に独立を求める運動も、争いや揉め事の一因です。

異なる民族や宗教間での対立

民族・宗教
意見の相違が発生する理由にあげられやすいのが、宗教絡みの戦争です。
16~17世紀の宗教改革におけるカトリック・プロテスタントの対立抗争や、日本の島原で起きた島原天草一揆など、戦争や内乱の起きるきっかけとしてはよくあるケースです。

しかし、実際のところは、単純に宗教上の考え方や信仰自体が引き起こす対立は少なく、政権争いや既得権を巡る争いの大義名分として宗教が掲げられていたケースも多々あります。
そうした面から、宗教が政治的に用いられないよう、今日のように政治と宗教の分離が進められています。

覇権主義国家の侵略

独裁・専制
国家繁栄のため、他国を侵略し土地を広げることで実現しようとする覇権国家との対立は、一触即発を伴う緊張状態を生み出します。

自国のことのみを考え、自国にとって実益のある国に対し挑発を行い、わざと戦争状態へ持ち込もうとします。利害の不一致や意見の相違以前の問題であり、国際社会を混乱に落とし入れる忌むべき存在です。


以上が、戦争や紛争の元となる利害の不一致や意見の相違が生じる4つの状況です。

こうしてみると、戦争や紛争は一般的に国家や集団が起こすものですが、その根本には人間個々の欲求や心理が深く関係していることもわかります。

占領され殺されてしまうのではという恐怖・恨み、一旗あげてやろうという野心・名誉欲、既得権を獲得し一儲けしてやろうという金銭欲。こうした心理、感情が時の王や権力者に宿り、ことの全てが始まるのです。
逆にこれら以外の心理状態や思惑では、覇権主義組織・国家に巻き込まれる場合を除いて大きな争いは起こりにくいのではと考えられます。

まとめ

戦争の起きる原因をそれぞれ整理してみましたが、なにか特別なものがある訳ではありません。
いつの世も人々が争う理由は決まっていて、いかにその理由の生まれる状況を回避するか、政府、そして国民が意識していかなければと感じます。

自国において、もし戦争が起こるとしたらどういう状況か。戦争という最悪の策を講じてまで、得ようとしているものは何なのか。
刻々と状況が変わる中、平和ボケしていては見えてこない将来のリスクにどう備えるか。

いつの間にか戦争に巻き込まれていた、では済まされないからこそ、少しずつでも、いま何が起きているのかを知ろうとすることの大切さを実感します。


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