「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」とはよく言ったもの。
これはSF作家アーサー・C・クラークの言葉ですが、まさにとも言えるテクノロジーの進化を見せつけるのがこちらの動画。

一見CGにも見えますが、もちろんそんなことはなくドローンにも似たある飛行物体が制御・統制され実現された曲芸です。それを知らなければ観た瞬間「確かに魔法のようだ」と納得してしまうクオリティー。正直スゴすぎて口が開きっぱなしになってないですか。

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クアッドコプターの驚異的な運動能力

実はこのエンターテイメントを演出したのが、クアッドコプター(クアッド)と呼ばれる四方にプロペラのついた小型ヘリコプターです。このテクノロジーはTEDでも紹介され、大きな反響を呼びました。

基本的な仕組みは、コンピューターやセンサーを搭載したクアッドが、部屋に設置されたカメラからの情報を用いて、位置情報とそれを正確に推測、演算するアルゴリズムが実現するというもの。

機械の動き方を、数学的モデルを用い物理的に把握している、というなんとも難解そうな理論ですが、できることが本当にスゴイ。

ドローンなどを見ていると、ただ高く飛べたり速く移動できたりといった程度のものですが、この制御された”飛ぶコンピューター”はその予想を遥かに上回ります。
動画を観ていただくと分かるように、クアッドの中心部分に長い棒を立ててバランスさせたり、専用のスティックや身振り手振りで操作できるのはもちろん、水を入れたグラスを載せても落ちるどころか水自体を全くこぼさず移動、旋回。

さらに範囲は限られているものの、クアッドの上空に向けて球を投げれば、投げてきた方向に向けてそれを打ち返すことも可能。クアッド数機を直接上空に投げてお手玉したりと、何いってんのお前状態なことが平気で起こる驚異的な運動性能を発揮しています。

いやー本当まさに圧巻。冒頭の動画のようにエンターテイメントはもちろん、今後室内という比較的限られたスペースでありながら、様々な用途に利用されていきそうです。

社会のために使うこともできれば、悪用することもできる。それは私たちというより社会が決定していかなければならない、と最後に開発者は付け加えています。