パーソナルロボット
近頃頻繁に取り上げられるようになってきたロボット業界。各社競争が激してなってくる中、一般の方からも注目を集めつつあるのが「パーソナルロボット(人型ロボット)」です。

今回は、そんなパーソナルロボットの現状を把握すべく、現在、各社で開発されている代表的なロボットを7体ほど紹介していきます。

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急拡大が見込まれるロボット産業のサービス分野

日本のロボット産業の足元市場規模推計
(経済産業省製造産業局産業機械課「2012 年 ロボット産業の市場動向」より)

経産省の発表においても、パーソナルロボットが専門とするサービス分野は、今後20年で13倍以上の市場拡大が見込まれています。この分野で覇権を握るのは一体どのロボットなのか。

以下で取り上げるロボット達は、日本の大手メーカーから通信事業社、設立2年目の若い会社まで幅広い企業で開発が進められているものです。
見た目はよく似ていても、機能面や用途によってバラエティーがあるため、そういった特徴についてまとめていきたいと思います。

Pepper(ペッパー)- ソフトバンク

パーソナルロボットPepper
Life with Pepper(ペッパーと暮らす) | ソフトバンク

現在パーソナルロボットの代表格として君臨するのが、ソフトバンクの「Pepper(ペッパー)」ではないでしょうか。
企業での本格運用が続々と始まり、コミュニケーションロボットとして家庭のみならず、ビジネスの現場でも広く活用され始めています。

喫茶店やモデルハウスでの接客のほか、金融機関である八十二銀行(長野県)や沖縄銀行の一部でも、キャンペーンや商品の案内役として導入が決まっています。
今後は開発されるアプリケーションによって多様な機能が搭載され、活躍の幅はさらに広がっていくでしょう。教育現場でのティーチングアシスタントや、外国人観光客向けの多言語コミュニケーションロボットとしての役割などが期待されています。

実際の会話を通したコミュニケーションを強みに、エンターテイメント、教育、介護・福祉の現場あたりが主戦場になりそうです。

ASIMO(アシモ)- ホンダ

ASIMO
新型ASIMO|Honda

高度な二足歩行を可能にしたロボットといえば、ホンダの「ASIMO」です。
これまでテレビなどではよく見るものの、ASIMO自体が製品化されることはなかったため、「歩ける」ということ以外ピンと来なかった方も多いと思います。

しかし、近年開発された「歩行アシスト」というリハビリ支援機器は、まさにこのASIMOで培ったノウハウを活かして生み出されたものです。
ASIMO自体が製品にならなくとも、そこで使われている最先端技術が、新しい製品・自動車開発に応用されています。

そもそもホンダの得意分野はメカトロニクスであり、その強みを活かす先として二足歩行ロボットの研究が始まっているため、こうした企業内における技術の応用が今後もメインになってくるかと思います。

Pepperがコミュニケーションに特化したロボットであるならば、ASIMOは人の構造や動きに特化したロボットとして、また違った役割を担うものになるでしょう。

RoBoHoN(ロボホン)- シャープ

ココロ、動く電話。RoBoHoN(ロボホン)公式サイト|シャープ

小型で手軽に持ち運び可能なロボット型電話、それが「RoBoHoN(ロボホン)」です。
「ココロ、動く電話。」をコンセプトに、ただの通信手段でないパートナーとしての機能を多彩に揃えた次世代コミュニケーションツールとなってます。

動画を観ていただくと分かる通り、日常の様々な場面で活用が可能。メール内容の読み上げや、目覚ましと共に当日スケジュールの確認、カメラ機能も搭載し、取った写真は小型プロジェクターから投影することもできます。

サイズ的(身長約19.5cm)にポケットに入れて持ち運ぶのは難しいかもしれませんが、使っていると愛着も湧き、ついどこにでも連れて行きたくなる電話です。

2016年前半からの販売を予定しており、家庭に訪れるロボット第1号の有力候補です。

robi(ロビ)- デアゴスティーニ・ジャパン

ロボット『ロビ』公式サポート&コミュニティ|ロビクラブ

ロボットクリエーターの高橋智隆氏がデザインし、その見た目の愛くるしさとコミュニケーションで話題となった「robi(ロビ)」。
事業自体は定期刊行誌でお馴染みのデアゴスティーニ・ジャパンが担当し、2010年の研究開始からこの5年間で、約10万台以上が生産されたそうです。

何かの役に立つといった利便性ではなく、その外見や仕草でひたすら人を和ませ癒やしてくれるロボット
歌ったり踊ったりはもちろんのこと、実はrobiの性格が複数用意されている点にも注目です。なんと性格の違いによって話す言葉・口調が変わるといった特徴を持ち、ロボットの枠を超えた特別な存在としてのコミュニケーションが可能となります。

また、robiの完成品をDMM.make ROBOTSから購入できるほか、デアゴスティーニの「週刊ロビ」に毎回付属されているパーツを組み立てて自作することも可能です。
週刊ロビ 第三版 | DeAGOSTINI デアゴスティーニ・ジャパン

エンターテイメント・娯楽に特化したロボットとして、独り身の高齢者や小さいお子さんのいる家庭で、存分にその力を発揮できると思います。

PALRO(パルロ)- 富士ソフト

会話ロボット最先端! PALRO(パルロ)【公式】|富士ソフト

富士ソフトが2010年に発表したヒューマノイドロボット「PALRO(パルロ)」は、「会話力」「表現力」「行動力」などに優れたコミュニケーションロボットです。

同社は、携帯電話での“変換予測機能”などで培ってきた高度な技術力を活かし、投げかけられた言葉に関連する話題を自発的に提供する機能を搭載。
また、人の声や顔を認識して趣味嗜好を覚えることもでき、各利用者にあったコミュニケーションを実現することができます。
Wi-Fiによるネット接続によりクラウドサービスとの連携も図れるため、PALROで撮った写真をすぐPCで確認できるのも嬉しいところ。

すでに150ヶ所以上の介護施設で導入され、ゲームや体操、クイズに音楽と、高齢者に対する新しいエンターテイメントとなっているようです。利用者の間で取り合いになるほどの人気で、認知症の方に対しても気分が穏やかになるなど一定の効果が確認されています。

その他、教育機関や商業施設等での運用も期待され、今後さらに活躍の幅は広がっていくことになるでしょう。

MEEBO(みーぼ)- ユニファ

園児見守りロボット MEEBO(みーぼ)について : ユニファ

「MEEBO(みーぼ)」は、家族メディアコミュニケーションを専門とするユニファ株式会社が開発したロボットです。2013年に設立した新進気鋭のベンチャーであり、世界初の園児見守りロボットとして事業を進めています。

子供達に受け入れやすくとの考えから、デザインはrobiを開発した高橋智隆氏によるもの。
「園児の命を守る」「園児の様子を記録する」「園児と一緒に遊ぶ」ことをコンセプトに、検温や地震速報の通知、保護者向けの画像報告(動画撮影も予定)、レクレーションの実施など、園に特化した機能を搭載しています。

先月(2015/10)始めに資金調達も行い、今後更に機能の追加や、保育園と保護者を繋げるサイト運営にも力を入れていくとのこと。保育園・幼稚園の未来が、MEEBOの導入によりどのように進化していくのか注目です。

Kibiro(キビロ)- UBIC、Rappa、ヴイストン

人工知能搭載ロボットKibiro(キビロ)| Rappa

株式会社UBIC(他2社)が開発した「Kibiro(キビロ)」は、レコメンド機能に特化したパーソナルロボットです。
同社は、人工知能を駆使したビッグデータ解析事業を手がけ、子会社であるRappaはそれを活用したデジタルマーケティング事業を展開。そのノウハウを活かしたロボット開発を実現しました。

ネットワークを介してUBICの人工知能エンジン「KIBIT」(キビット)とつながり、利用者の会話や行動、メールなどの情報から嗜好性を分析し、利用者も気づかなかった「好きなもの」をおススメすることが可能です。

多様な施設での利用が予定されており、博物館や美術館、図書館、観光案内所などの公共施設、飲食店、書店、百貨店などの商業スペースや病院、ホテル、教育施設といったフィールドで来場者をもてなします。

まとめ

どのロボットもコミュニケーションを軸にした、ビジネス運用、社会への普及が進んでいます。
外見がぱっと見似ていても、搭載する機能やサイズによってどの分野・業界が得意なのかはそれぞれの個性で異なり、今後さらなる細分化が進んでいきそうです。

日常にロボットが入り込むこと自体、まだピンと来るものではありませんが、2016年をめどに販売を開始する企業も多く、パーソナルロボット元年がもうすぐそこに近付いています。

紹介したロボットを通じて、それぞれの業界でどんな変化が起きるのかさらに注目していきたいと思います。


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Pepper via photopin (license)
ASIMO (2010) via photopin (license)