無類の抹茶好きを自負するクセに、全くもって茶道を知らない人、いますよねー。
それ抹茶が好きなんじゃなくて、抹茶系スイーツが好きなだけでしょ的な。甘いもの好きなだけで、極論緑の甘いものだったら全部抹茶だと思ってるでしょ的な。(ずんだもあるよ!)
まぁ、なにを隠そう
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_ わ た し で す _
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ということで、ニワカ抹茶好きが、今回はちゃんと茶道に向き合ってみたいと思います。
これまで全力で抹茶系スイーツにあやかりながら、本来の抹茶を点てて頂く茶道を何も知らなかったため、今さらになっての原点回帰です。
抹茶を愛するがゆえ、ニワカでいる訳にもいかないということで、今回を機に周囲の口だけ抹茶愛好家より一歩リードできればと思います。
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茶道の源流は平安時代にあり!
茶道は、日本の伝統文化として古くから伝わっているもの、という印象がありましたが、その起源は平安時代にまで遡ります。
お茶、といえば中国、ということで平安時代の遣唐使が、茶を飲む習慣や製法を中国から伝えたのがキッカケです。当時は茶を薬として捉えていたそうで、我らが抹茶の伝来は鎌倉時代、禅宗を伝えた栄西や道元によってもたらされました。
その後茶の栽培や習慣が、禅宗とともに広まり、利き茶などの遊戯(闘茶)や大名による盛大な茶会もあり徐々に大衆化されていきます。
ただ、大衆化と同時に、茶を飲むはずの茶会で酒を飲んだり、博打をしたりする輩が現れ始めたため、これではいけないと当時臨済宗にて修行をしていた村田珠光(じゅこう)が立ち上がりました。
茶会はあくまで亭主と客との精神交流を重視する場であると説き、ここに「わび茶」の精神や考え方が提唱されます。
この「わび茶」が後に発展し、千利休によって完成されたのが「茶の湯(現在の茶道)」になるのです。
これがわかれば茶道を語れる、茶道の心得
ではその「茶の湯(茶道)」には、実際どのような教えがあるのでしょうか。
まずその目的は、「人をもてなす際に現れる心の美しさを感じ、向き合うこと」にあるといわれます。
当時の茶会では、華美な装飾の茶碗や高級品を用い、宴でもしているかのようなものが多く、本来の「人をもてなす」という精神とかけ離れた場となっていました。
千利休は、そういった現状を一掃するため、無駄な贅沢は一切省き、使用する道具や環境も質素でシンプルにすることで、「人をもてなす事の本質」と向き合おうとしたのです。
その結果、茶の湯の心得を示す語に「和敬清寂」という四規(しき)が生まれてきました。「主人と賓客がお互いの心を和らげて謹み敬い、茶室の備品や茶会の雰囲気を清浄にすること」という意味が込められています。
和・・調和、和合の和を表し、全て平和に順序もよく整っていること、また和して互いに茶事を楽しむ
敬・・自己を慎み、相手を尊敬すること、また相手だけでなく茶碗や掛け軸などに対しても、敬意をもって相対し扱う
清・・清潔,清廉であり、物と心との清浄潔白を言い表したもの、けがれは禁物であり、雑念・わだかまりなく清々しい心で茶事をなす
寂・・寂静、閑寂の義であり、茶が寂びの芸術たるのもこの一字に帰結しているため、少しのけがれもない清浄無垢、真空無相の意味
人をもてなす「道」それが茶道
普段、日常でよく使う「お茶する」という言葉。茶道や茶会のようにそこまで相手や儀礼を意識したものではありませんが、お茶を通して相手との空間・交流を楽しむ、という意味では通じているところはあると思いました。
一時オリンピック招致で有名になった「お・も・て・な・し」という精神が今に受け継がれているのも、こうした茶道からの教えがルーツになっている部分もあるのかなぁと。
日本人の美徳として語られるおもてなしの心が、こうした伝統文化から読み取れるというのは、中々おもしろい発見だと思います。
また、このおもてなしについて、茶道という観点から改めて見直してみると、実社会において接客業や人間関係でとても有用なホスピタリティを身につけることができるのでは、とも思いました。
普段意識せず行っていた動作や振る舞いを、茶道を通してみることで、1つ1つの動きに対する意味や考え方を棚卸しできると思います。
お茶を飲むことでなく、人をもてなすことに本質をおくように、接客でもモノを売ることでなく、お客をもてなすこと良い空間を演出することが重要である、ということが言える気もします。
役に立たないと言われる教養も、見方を変えて日常に置き換えると、また新たな発見があるかもしれません。
photo credit: Green Tea via photopin (license)
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