高校や大学の授業で一度は触れたはずなのに、何も記憶に残っていないマズイ。ということで、復習がてら宗教について勉強していきたいと思います。
グローバル化で外人さんとも接する機会が増えるだろうし、増やしたいなぁと思っている手前、最低限の理解はしておきたい。
自分も日本人として、仏教が根本にあるだろうと思いつつも、正月祝って、バレンタインデーやって、お彼岸行って、クリスマス楽しんでみたいなことしてると本当宗教なんぞってなります。
まぁ、外人の友達作るだけなら酒飲んでノリノリで絡んでいればいいんでしょうけど。
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世界三大宗教ってなんだっけ、なあなたへ
まずは基本中の超基本、三大宗教の確認です。みなさんもちろんわかりますよね?
イスラム教、ヒンドゥー教、キリスト教、ユダヤ教、仏教、カトリックとかなんとか聞いてこの中から3つ選べますよね!
そう言われて一瞬ドキッとしたあなた、いらっしゃいませ。今日仕事より何よりしておくことがこの記事を最後まで読むことです。もうドキッとしないメンタルケアをこの3~4分でご提供。
正解は、キリスト教、イスラム教、仏教です!
大丈夫でしたか?もちろん大丈夫かと思いますが、わかっていたはずなのに、急に言われて混乱するのが教養ネタの共通項。しっかり覚えてドヤ顔1つできない微妙な知識をサクッと復習しておきましょう。
キリスト教
・開祖:イエス・キリスト
・発祥年度:紀元元年頃
・経典:旧約聖書、新約聖書
・聖職者:神父、牧師
・人口:約23億人
・聖地:エルサレム、ヴァチカンなど
・主要地域:ヨーロッパ、南アフリカ、南北アメリカ
言わずと知れた世界最大宗教、それがキリスト教です。人口約23億人と、世界の3分の1に迫る人がキリスト教を信仰しています。
個人的に意外だったのは、以前留学していたフィリピンで国の95%の人がキリスト教を信仰していたことです。行くまで漠然とイスラム or 仏教と思っていた自分は、留学先の担当教員カギクラーにガッツリ首をホールドされました。いい思い出です。
覚えておきたい三大宗派 – 西方教会と東方教会
キリスト教は、世界的な宗教だけあって、各地域で様々な宗派に派生しています。
まず地理的に西欧で広まった西方教会(代表的宗派:カトリック、プロテスタント)と、東欧で広まった東方教会(代表的宗派:正教会)に分けられます。これは、ローマ帝国の東西分裂などを発端としているそうです。
西方教会には、みなさんも一度は耳にしたであろうカトリック(旧教)とプロテスタント(新教)の宗派が含まれています。元々、カトリック教会として発展していたものの、司祭の汚職や権威主義的な体制に反発した信者が分離し、新たにプロテスタントが生まれたという流れです。
ルターや免罪符と聞いて、16世紀の宗教革命を思い出せる方は、それが発端だと思っていただいてOKです。要は、金払えば何でも罪軽くしちゃうよ、的な風潮を良しとしなかった人々がプロテスタントを創ったということになります。
一方東方教会には、世界最古の伝統を持つ正教会(ギリシャ正教、東方正教会とも)があります。正教会は、ロシア正教会や日本正教会など各国 or 地域ごとに独立しながら存在していますが、互いに連携しながら体制を保持している点が特徴です。
主に中東やギリシャ、東ヨーロッパなどで信仰され、日本ではカトリックやプロテスタントに比べ人数は劣るものの、東京復活大聖堂を中心に全国50以上もの教会を持っています。
以上、キリスト教は聖書に対する解釈の違いや、紛争などにより西方教会と東方教会に分かれていること。また、西方教会にはカトリックとプロテスタント、東方教会には正教会という三大宗派が存在すること、あたりは最低限覚えておきましょう。
photo credit:”Christians distribution” by TheGreenEditor – self-made – See below: Sources. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.
イスラム教
・開祖:ムハンマド
・発祥年度:610年
・経典:コーラン
・聖職者:ウラマー
・人口:約12~15億人
・聖地:メッカ、メディナ
・主要地域:西南アジア、東南アジア、北アフリカ
イスラム教はキリスト教に次ぐ世界的宗教です。信者の数は、約12~15億人と世界の5分の1に上ります。基本的なイスラム教の教えは、多神教ではなくアッラーを唯一神とし、アッラーの前では身分も差別もなく、皆平等というものです。
ここで、ダウトー!とかそんなん幻想や!とか言っちゃいけません、理不尽な現実に疲弊してても我慢しましょう。
特に宗教に関して軽い気持ちで茶々入れると、信者の方は本気で怒ります。当たり前のこと過ぎるのですが、ここらへんのさじ加減、日本人にとっては難しく無頓着になりがちです。
過去自分の友人が酒に酔って留学生に絡んだら、次の瞬間宙に浮いてた事があったので、興味本位でそういった話は控えて欲しいと思います。
知っておきたい派閥争い – シーア派とスンニ派
よくイラクやシリア情勢を伝えるニュースで、シーア派スンニ派という言葉を耳にすると思います。各派閥でどのような違いがあるのか、簡単にまとめてみます。
全ての発端は、ムハンマド亡き後の後継者争いに紐付きます。イスラム教の信者達(イスラム共同体)を、誰がまとめ率いていくのか。その後継者を、ムハンマドの子孫であるべきと主張したのがシーア派で、子孫ではなく皆で話し合い皆で決めていこうとしたのがスンニ派です。
その血筋、血統を重んじるのか、その都度最適な人間を選び指導者に添えるのか。
確かに純粋な後継者ということであれば、血筋で決めていくべきかと思う反面、イスラム教を今後も存続、発展させるには、その時の状況に応じた人選が望ましい気もします。
ちなみに、ムハンマドの子孫ですが、実は12代目の時点で血筋が途絶えてしまっているため、現在シーア派内では指導者不在の状態が続いているそうです。しかも、その途絶えた後の指導者を巡り、シーア派内でさらなる対立が起こっているのだとか。
宗教によって幸せを得るのでなく、宗教のせいで人が対立を起こすという構図はいかなるものかと考えてしまいますが、ここは外野の意見なので黙っておきます。
イスラム教、難しい。
photo credit:”Oic countries map“. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.
仏教
・開祖:ゴータマ・シッダールタ(ゴータマ・シッダッタとも)
・発祥年度:紀元前6~5世紀
・経典:仏教経典(多数あり)
・聖職者:僧
・人口:約4億人
・聖地:八大聖地
・主要地域:東南アジア、東アジア、チベット
第3の世界的宗教は仏教です。実はその信者の数に関しては、インドで信仰されているヒンドゥー教(約9億人)より少ないのが現状です。
意外と知らない人が多いのですが、世界三大宗教はただ信者が多ければいいという訳ではありません。多数の国を越え広まった宗教という観点から選ばれているため、誤解のないよう是非覚えておいてください。
わかっておきたい仏教の教え – シャカ?ブッダ?ブッダガヤ?
仏教に関する教えや言葉など、日本人として最低限知っていることはあると思います。ただ、その中でも釈迦や仏陀、解脱(げだつ)や輪廻転生など、それぞれどういった関係にあるのか、はっきりと言える人は少ないのではないでしょうか。
まず、仏教の開祖であるゴータマ・シッダールタは、現在のネパールに生まれました。彼はシャカ族の王子として生まれ、その出身部族の名前にちなみ日本でもお釈迦様、などと呼ばれています。(釈迦は神様でも人でもなく、もとは部族の名前なのです)
そして、ゴータマ・シッダールタが30歳の頃に出家し、ブッダガヤという地で瞑想をしていたところ、悟りを開きブッダ(仏陀)となりました。ブッダ(仏陀)とは、「悟りを開いた人、真実を悟った者」という意味で、ブッダという名前になった訳ではありません。
また仏教では今生きている世界(現世)を、ケガもするし病気にもなるし、悲しい事いっぱいだとして苦しみの場として位置づけています。
輪廻転生をいくら繰り返したところで、生きるのは辛いのだから早くこの連鎖(輪廻)から解き放たれたい。ならば、生きている内に修行をし徳を積むことで、転生の輪廻から解脱しよう。そして、涅槃(ねはん)に入り苦しみから解放されよう、というのがそもそもの仏教の教えになります。
涅槃(ねはん)とは、永遠の平和・安息の地という意味であり、そこに辿り着ければ生き死の苦しみを二度とすることなく、人生から先に「上がる」ことができるのです。
解脱して早く涅槃に入りたいー、と思う反面、平和や安息しかない場所って実際どんなとこかなーとも思ったりします。対になる混乱やカオスが無いのにどうそれを実感するのか気になりますが、そこはあくまで現世との対比で語られるんでしょうかね。
むしろ涅槃は、無しかない・無がある場所なのかもしれない!とか勝手に考えてみますが、妄想の域を出ないためここらで止めときます。
以上、世界の三大宗教でした。
実際日本で宗教というと、良いイメージを持たれないことが多いと思います。むしろ、宗教ほど話題に出すと警戒されるものも中々無いかなぁと。
よくわからない新興宗教も多くあるため、用心は必要ですが、宗教に対して無知でいるのもそれはそれで問題な気がします。
無知な人は、知ってる人にいつの間にか利用されてしまうのが世の常。こうした機会に少しでも興味を持ち理解を深めてみてください。