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2週間ぶりのNEXT WORLD。本日のテーマは『人間のパワーはどこまで高められるのか』です。肉体と頭脳を極限まで高めるため、未来では人間と機械の融合が大きな関心を呼んでいる!?もはやロボットと人工知能があれば、大抵の事は解決するレベルで絡んできてますね。

そういえば、近未来ドラマに平泉成さんが出てきました。好きな俳優さんですが、いかんせんドラマの内容がシュール過ぎてなんとも言えない感じになったのは自分だけではないはず。脚本誰や。

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第3回『人間のパワーはどこまで高められるのか』

1. ロボット技術を活用した身体機能の拡張
 ・軍事ロボットからの転用
 ・ウェアラブルロボット
2. ガジェット、コンピュータ活用による頭脳の拡張
 ・googleグラス、コンピュータ搭載コンタクトレンズ、脳型コンピュータ
3. 肉体改造テクノロジー
 ・遺伝子操作による筋力増強
 ・コンピュータを直接つなぐ、”脳”力強化
4. 肉体と精神の分離がもたらす究極体
 ・脳内にある情報をロボットの身体へ

1.ロボット技術を活用した身体機能の拡張

– アメリカ陸軍 アバディーン試験場(メリーランド州)
戦場に送り込む兵士を武装するための最先端テクノロジーを開発している
・軍事ロボット関連で世界を圧倒
→4足歩行の運搬用ロボット(LS3):悪路でも重い軍事物資を難なく運べる
→ヒト型ロボット(ATLAS):人間に代わって危険な区域での作業を可能にする
・しかし、ロボットがいかに進化しようと、人間の思考力や状況判断、適応力を身に付けさせるには限界があることもわかっている
・そこで、人間とロボット技術を合体させたスーパー兵士の開発に着手
・ヒト型ロボットに搭載されているパワーアシスト装置を応用した歩行アシスト装置を開発
→靴に取り付けた高感度センサーにより、受け取った情報に従って装置を身体と連動
→歩行の負担軽減による機動力の底上げ
・スーパー兵士はゲリラ戦や市街地戦など、人間の活動が欠かせない場所での切り札とされている

・その他、銃弾を弾くスーツや、暗闇でも視界が保たれる装置も開発中

・現在は兵士への活用だけだが、30~40年後には警察や消防、民間人にも普及しているのではないか
・人と機械の融合は、軍事だけでなく、日常生活をも変える

– マサチューセッツ工科大学(アメリカ ケンブリッジ)
身体に第3、4の腕を追加するロボット技術を開発
・背負う形で搭載された2本のアームを動かすのは人工知能
・センサーやカメラなどを使い、人の動きを観察し情報を収集する
→使えば使うほど使用者の意図を理解し、それに従って予測しながら動作をこなす
・その他腕だけでなく、手首に取り付けたアームによって指の数も擬似的に増やす研究も進んでいる
・ウェアラブルロボットには人間の身体能力の拡張・拡大が期待されている

・ロボットにできること、人間にできることを上手く組み合わせていく
・工場や高所などの作業から、家庭での育児や家事などに利用できるのではないか

2.ガジェット、コンピュータ活用による頭脳の拡張

Google開発ウェアラブル・コンピュータ Googleグラス
・ネットワークを通して目の前にほしい情報を映し出す

救急救命サービス会社(アメリカ イリノイ州)
・救命士がGoogleグラスで患者を見るだけで、該当患者の医療データや心拍数、血圧など、処置に必要な情報が瞬時に表示される仕組みを開発中
→人工知能搭載のスーパー救命士の実現を目指す
・現在は救命士が撮った映像をリアルタイムで病院に送り、病院から医師がその映像を確認
→電話だけのやり取りではわかりづらかった情報も、映像を通し鮮明に確認でき、処置の最適化を実現

ワシントン大学(アメリカ シアトル)
・コンタクトレンズの表面にコンピュータを搭載することに成功
→将来的には、行き交う風景や通りすがりの人の情報が提供される

IBM T.Jワトソン研究所(ニューヨーク州)
脳の神経回路の構造を真似たコンピュータチップ「脳型コンピュータ」の開発に成功
・チップは人間と同じように、経験を積めば積むほど賢くなる
・ウェアラブルデバイスに搭載させることで、より効率的に自身の能力を拡張できる
・今後テストなど知識や計算能力を試す試験は意味をなさなくなる

3.肉体改造テクノロジー

現在、遺伝子操作により、特殊体質(筋肉質など)の家畜などを人工的に作り出している
→アメリカブルーという肉牛は通常の牛より4割多く筋肉が成長

ペンシルベニア大学(アメリカ フィラデルフィア)
・品種改良の過程から、筋肉を増強する遺伝子がわかってきた
・筋肉の研究から見つかった特殊な遺伝子「IGF1遺伝子」
→この遺伝子を注射されたラットは、筋肉量が劇的に増えていた
・研究目的は、人間の筋肉の難病治療や衰えた筋力を取り戻すこと
→20,30代の頃の筋肉を80歳や90歳になっても保つことができる

アメリカ政府
・人間のパワーアップにつながる国家レベルの研究プロジェクト、脳を研究対象とした「ブレイン・イニシアチブ」を始動
→脳の謎を解き明かすプロジェクトであり予算規模は10億円 研究機関は10年
・EU、日本でも独自に始まっており、脳の謎を解明して、脳のパワーを引き出すことが目標

アメリカ陸軍研究所(メリーランド州)
・陸軍では脳とコンピュータを直接つないで兵士のパワーアップを図っている
→特に危機察知能力の向上
・人間の脳は目から入る大量の情報を処理しているが、その情報量が多すぎると危険を見逃してしまうことがある
→得たいの知れない違和感や、薄気味悪さはこういった状況の時に感じられる
・そういった曖昧な危機察知を、コンピュータが確実に知らせてくれることを目指している
→あくまで人間がセンサーとなり、システムが自動で敵(危機)を見つけてくれる仕組み

・人間の脳は、感情の揺れやストレスなど多くの問題の中運用されている
→その仕組みを理解し克服できれば人間の能力をもっとサポートできる

ピッツバーグ大学
・半身不随など、身体が麻痺してしまった人の脳と機械を直接つなぎ動かせるようになるというプロジェクト→「ブレイン・マシン・インターフェイス」という研究を行っている
・脳の信号を読取る電極を頭に埋め込み、その機械を経由して機械とつばなる
・信号をコンピュータが解析すると、人間の意志をある程度読み取れるようになる
・現状ロボットアームを動かし、物を掴んだり持ったりすることが可能
・目指すは人間の意志を脳の信号から読み取り、更に複雑な動き(ボタンをとめる、など)を可能にすること
実験に参加した身体麻痺患者が、ロボットとつながることにより気づいたこと
→「私という存在は、私の肉体以上の価値がある」
→「技術が私達の未来に希望を与えてくれた。希望を失うことは、死への始まり」

4.肉体と精神の分離がもたらす究極体

– GF2045シンポジウム(ニューヨーク)
・ロボットの身体に脳の情報を移し替えるプロジェクト
・人間の意識、精神を肉体から引き離す、人間存在を根本から覆す研究が公開された
・そのためには、脳の複雑な活動をコンピュータの言語に置き換える必要があるが、現代の科学では不可能とされている
・実現すれば、肉体の限界に関わらず宇宙などにも自由にいける、人は病気にならず不老不死が可能になる
未来学者 ミチオ・カク氏
・重要なのは選択できるということ
・そのままの身体でいいという選択、身体機能を拡張したいという選択、何を選ぶのか決めるのは私達

まとめ

今回はバリバリ攻殻機動隊的な話が出てきてなかなかテンション上がりましたが、正直あの世界に追い付くにはもう少しかかりそうですね。というかウェアラブルロボットやらコンピュータあたりは分かりますが、遺伝子操作やら脳と直結とか実際やってるの観るとなんだかなぁと。人の好奇心と欲は生きている限り止まらないとわかっていますが、どこまで後先考えているのかいないのか。
後先考えてどうにかなるレベルでもないと思いますが、人類がそうした未来に向けてできる準備は何なのか、今後も頭を悩ませそうです。


credit: X RAID via FindCC