Defense-Budgets3-2014
戦争ダメ、絶対!と言いながら、近隣諸国との緊張関係が続く日本。平和ボケしてられることに感謝しつつも、最低限の軍事事情やらパワーバランス的なものは知っとこうかなーと思い、ちょいと調べてみました。

いや、もちろん平和ボケしてて良い訳ないんで、これを機に世界に対する目を養っていこうかなと。日本で戦争が無くなったとはいえ、世界では変わらず紛争が起きてますし。

ちなみに防衛費を選んだのは、力関係見るなら軍事にどのくらいお金使ってるか知るのが手っ取り早いと思ったからです(短絡

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防衛費の上位国ランキング

Defense-Budgets-2014
参照したのは「IISS(The International Institute for Strategic Studies)」が毎年出版している「The Military Balance」という年報?レポート?です。IISS(国際戦略研究所)は、国際安全保障や防衛問題を専門に扱う民間機関で、イギリスのロンドンにあるそうな。

で、まとめた図を見ていただければ分かると思いますが、断トツのアメリカ。大正義アメリカ。いや正直ここまで差が開いているとは思いませんでした。実際これだけ防衛費に差があれば、絶対にケンカ売れないなっていう。時代が違うにしろ、昔このアメリカに戦争を仕掛けた日本が、世界からある意味英雄視されているのもわからなくないですね。。いいのか悪いのかはさておき。

しかもよくよく計算してみると、アメリカを除いた2~10位の9カ国を合算した防衛費でも、実はアメリカに少し及ばないという事実。ドル円=120円として、約70兆円規模の防衛費、アメリカさんマジパない。

そして最近、防衛費にガンガン予算ぶっこんでる中国が2位にランクイン。軍の人員450万人とされる巨大な軍事力が隣国ということで、本当日本の自衛隊には頑張ってほしいと思います。(ちなみに自衛隊の人員は約30万人とのこと、中国の15分の1!!)

防衛費上位国の地域分布図

そして、以下は11~15位(11位ブラジル、12位イタリア、13位イスラエル、14位オーストラリア、15位イラク)も含めた上位各国の地域分布図です。
Defense-Budgets2-2014
特徴的なのは、上位国が地域ごとにまとまっている点かと思います。東アジアでは日本、中国、韓国。中東ではサウジアラビア、イスラエル、イラク。欧州はイギリス、フランス、ドイツ、イタリアなど。

東アジア – 日本、中国、韓国

東アジアでは、防衛費の増額を進める中国が2位、日本が7位、北と緊張関係にある韓国が10位にランクインしています。

中国は前年比10%(2桁)超えの予算増額が5年連続となり、着々と軍備の補強を進めています。日本やその他アジア諸国との領土主権、海洋権益を巡る問題に対し、軍事面での圧力をかけることが狙いだそうな。
このご時世に、力(物理)で物言わそうとする態度はどうなんよ、と思ってしまいますが、それ自体平和ボケなのかもしれません。日本にいると、専守防衛という言葉にもある通り、国を守るための軍事力なのではと思ってしまいますが。まぁ広い意味ではそうなんでしょうけど、本当考えてることって違います。

日本は防衛費7位にランクイン。比較的上位になりますが、その用途の半分は人件費とその他維持費に消費されている模様。先進国ゆえ仕方ありませんが、そういった事情もあり、研究開発に回される予算は雀の涙なのだとか。
その部分はどうしてもアメリカ頼りになってしまい、後追いする形となっています。

韓国は北との関係で、万が一の事態を考慮した防衛費となっているようです。特に北が日本海に向けて熱心に発射しているミサイルに対し、その迎撃体制を整えているのだとか。その他、最近では兵士への待遇改善も行われているそうです。

中東 – サウジアラビア、イスラエル、イラク

中東は資源大国であるサウジアラビアが3位にランクイン。その他イスラエル、イラクが13位15位に食い込んでいます。

言わずと知れた紛争地帯の中東。イスラム過激派ISISが拠点として構えるのもこの中東であり、ISISはシリアとイラクの北半分を支配しています。
各国それぞれ防衛に予算を割かねばならない状況で、イスラエルとイラクは、その防衛費がGDP比5~8%(日本は約1%)と非常に高いものになっています。

ちなみにイスラエルは、その軍事技術が転じて世界有数のIT産業を作り上げています。暗号技術や独自のデータ分析など、軍事に欠かせなかった技術が派生し、IT産業でのイノベーションに一役買っているそうな。起業大国としても有名で、一度行ってみたい国ではあるのですが、中々踏み出せないのが現状です泣

欧州 – イギリス、フランス、ドイツ、イタリア

欧州からはイギリス、フランス、ドイツ、イタリアの4ヶ国が上位に入っています。

軍縮を進めている欧州ですが、先進国で人件費がかさむという点や、NATO(北大西洋条約機構)の一員としての海外遠征、共同の欧州防衛などで何かと入り用だそうです。
特に、昨年はロシアによるウクライナ侵攻もあり、軍縮の流れが今後どうなっていくのか注目です。

また、イギリスやフランスは、自国以外にも海外領土への軍事展開や、その対応に防衛費が発生しています。植民地ではないものの、海外領としての関係を保っている国もあるため、その必要があるそうです。


以上、ザックリとですが地域ごとにまとめてみました。
こうして見ていくと、各国間の関係性や背景について更に深堀りできそうな予感。以降は、地域ごとでの軍事事情やランキングに載らなかった国にもスポットを当てて調べてみたいと思います。