再生医療、ロボット開発、AI研究とくればこの流れも必然でしょうか。
オーストラリアのスタートアップ「HUMAI」が、死者を生き返らせるプロジェクトを発表しました。
正確には、死んだ人間を蘇生する技術を30年以内に開発する、といったものですが、近年のテクノロジー信仰も相まって盛り上がりを見せているそうです。
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故人のビッグデータ、人工人体、脳の冷凍保存
HUMAIのサイトによると、人工知能とナノテクノロジーを用いて、故人の会話スタイルや行動様式、思考プロセスから身体の細かな機能まで情報を蓄積。死後、(冷凍)保存しておいた脳と新たに作った人工人体にそのデータをぶち込むことで実現しようとしています。
なんともシンプルでわかりやすく、できたらすげえ!!と言わざるをえないプロジェクトですが、実際、専門家らの評価はネガティブなご様子。
個人のビッグデータ収集、人工人体、冷凍保存技術については日々研究が進んでおり、各分野あと10年もすれば実現可能では?といった感じ。ですが問題は、それら”人”となりうる要素をいかにつなぎ合わせるか、人のように振る舞うにはどう機能させるか、が重要です。
その方法について、現段階で細かい情報は出てきていませんが、脳と人工人体の接続?移植?はどのように実現するのでしょうか。
アメリカでは人格の再現を試みるNPO団体があったり、アイルランドの大学では、自分の日常生活の全てを記録(画像は8年間で1,400万枚以上)している博士がいたりと、他に関して研究が進んでいることは聞きますが、脳と人工物のセッションは未だ目にしていません。
(詳しくは→「【NHKスペシャル】NEXT WORLD 第4回『人生はどこまで楽しくなるのか』まとめ」)
「身体の一部を人工物に置き換える」という試みは無数に存在しますが、「人工物の一部を臓器に(で)置き換える?」という試みは、言っていて違和感があるほど非現実的な発想です。今のところ。
むしろ、ビッグデータと人工人体のみである程度実現できそうですが、そこに脳を介在させる意味は果たして何なのか。
脳について知らないことばかりなため、自分のオツムでは判断しきれませんが、どちらにしろ「脳と人工物のセッション」という技術は、今後も注目しておきたいところです。
【参考】
・HUMAI – Human Resurrection Through Artificial Intelligence
・New startup claims they could make death optional within 30 years – AOL