レコメンド?リコメンド?
以前は、Tech系の記事とかよく読んでましたが最近読んでないなと思い、ニュースを物色し目に止まったのがこちら。

◇なぜ「Tik Tok」は広告収入の効率が良いのか? その秘密は「おすすめ」 連載:中国イノベーション事情|ビジネス+IT https://www.sbbit.jp/article/cont1/38157

「おすすめ」。要はレコメンド機能なのですが、そこにイノベーションってまだあるの?と思ってたら、全く逆の発想で尋常じゃない利益上げているのがTik tokなそうな。

それが、「人に商品を薦める」じゃなくて、「商品に人を薦める」とのこと。

Tik Tokに動画を投稿すると、その動画はランダムに選ばれた少人数のユーザーに配信される。そこで「繰り返し見られる」「早送りされる」などのレスポンスを機械学習していく。次は、その投稿に対する受けがいい人と似たプロフィールの人が多く含まれるユーザー群が選ばれ、そこに向けて配信される。このユーザー群の選定と測定、機械学習を繰り返しながら、配信規模を大きくしていく。

最初読んだ時は、「なぁ商品、あいつ良い人みたいだから今度紹介するよ」みたいな、なんか急に世界観広げてきたな的な展開に2秒後には理解を諦めかけましたが、図にするとよくわかりました。
こんな感じです。

Tiktokリコメンド

もう、インフォグラフィックとかどこで習えばいいですかね。というか人の顔にAって書いてやっぱやめて書き直さないあたりの性根がいけないですかね。
こういうとこ直したいって、心のどこかでは思っています。

はい。要するによくあるのは上で、「これを見たあなたには、次これがオススメ!」と言って商品を紹介してくれましたが、今回のTik tokレコメンドは、「この商品はこんな(Bみたいな)人によく見られていて、たまたまあなたのプロフィールがBっぽいからあなたにも紹介しておくね!」って言って商品が紹介される。

レコメンドなので、サービス側が商品を紹介してくれるのはかわらないのですが、その過程で参考にしている情報が、ユーザーの行動履歴(視聴、検索など)ではなく、そもそも登録時のプロフィール属性(性別、年齢、エリア、趣味など?)ってところに違いがあるのかなと。

へぇーおもしろ!と思いつつも、よくよく考えてみるとこれまでもプロフィールに合わせてコンテンツをリコメンドしてくれるサービスあったよなと。(ニュースアプリとか

それとどう違うのかなと思いつつ、やはり膨大なデータをアルゴリズムにかけまくって機械学習でぶん回した結果の精度なのかなと。ここらへんはもう少し詳しく調べねばですね。

ただ、今回のレコメンドのようにすれば、確かにサービスを頻繁に使わなくても(履歴から学習してもらわなくても)、似ている他のユーザーの属性を参考に、のっけからドンピシャなコンテンツをぶつけてもらえる可能性が高い。

もちろん、自分の好みを学習してもらって常にそれに関連する情報が出てきてほしいという場合であれば、これまで通りでいいですが、いつも同じような情報ばかりじゃなくていいんだよなという時は、こちらのレコメンドはいいかもですね。

ただ漠然と面白いものが観たい、なんか役立つ情報が欲しいという場合だったり、セレンディピティ的な新しいものを見つけるおもしろさを体験したければよきかなと。

機械学習の特性をただ活かすのではなく、どんな対象に使うか。少しずつビジネス界隈での活用という点でフェーズが移ってきていることを感じさせる事例で、今後も色々出てきそう。

そういえば、安宅さんの著書『シン・ニホン』の中で、日本人は 0→1 は苦手だけど、出てきた技術を応用してより良いモノを作るのは得意!それが今はAIだから、準備していけばまだギリいける!という趣旨の話があったと思うので、国内のサービスでも、AIやら機械学習の“使い方”の部分で新たな事例が出てくることに期待です。