なんか箱根山の調子が大分いいそうです。GW最終日に噴火警戒レベルが2へ上昇、大涌谷付近に避難指示が出るなど急にてんやわんやし出しました。
神奈川住みとしては、最悪富士山ケアしておけば平気でしょ的なノリが、ここにきて突如伏兵現るな展開に焦りを隠せません。
ということで、今後何があってもいいように火山についての知識や噴火したら自分どうする?的な部分を考えておきたいと思います。
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日本全国にある主要火山の全力比較
まずは、箱根山含め日本全国にある主要火山の火力について調べてみました。基準は富士山の過去最大火力を1として、その他火山にどれほどのパワーがあるかを示しています。
はい、この北海道・九州のラスボス感、ハンパないです。北海道をフリーザとしたら、九州はスリムになった魔人ブウでしょうか。もはや絶望を通り越して笑い始めるレベル。
こうしてみると富士山のレベル1が急に切なく感じられますが、前回1707年に噴火した際は噴煙が成層圏にまで達し、江戸に4cmの火山灰を降らせているそうです。
それを考慮しての阿蘇山レベル600を考えていただければ、その規模や終末感をわかってもらえるかと思います。
もしわからなければ、火砕流が九州の半分以上を飲み込み、状況によっては海を越え山口県まで達すると考えていただければ結構かと。
ちなみに火砕流というのは、火山ガスや水蒸気をメインに微小な泥や塵を巻き込んだ100℃以上の高温ガスのことを言います。最高時速100kmで一気に斜面を下り周辺地域一帯を丸ごと駆け抜けるポテンシャルあり。
箱根山がランクインしているどころか富士山を遥かに凌いでる件
まぁそんなこんなで阿蘇山すごい、富士山すごいとなったところでふと関東地方を見てみるとなんかいるんですよね。主要火山とは言ったものの、日本全国火山なんていくらでもある訳です。だからよりにもよってどうしてあなたがっていう火山がランクインしているのは、不都合な真実極まりない。
何度見ても箱根山フォーティーン。
依りにもよって箱根山がランクインしているどころか、富士山1に対して箱根山レベル14を叩き出しています。
ただ、だからといってまだ全てを諦めるわけにはいきません。もしかしたら特殊な火山で14という数字はただの比喩に過ぎない可能性!
ということで僅かな希望を引っさげ、箱根山噴火時の予想被害範囲を探す探す。
箱根山噴火時における火砕流被害範囲と到達時間
・・・
こちらは、6万年前に噴火した際の火砕流被害地域を考慮し作成された図なのだそうですが、、
希望はこうして打ち砕かれるのかと言わんばかりの神奈川ほぼ全域ツアー決定。しかも相模湾越えて三浦半島まで直撃するというレンジの広さ。火山灰でなく、「火砕流」の被害範囲ということで神奈川県民血涙不可避な展開に。
最高時速100kmの超高温ガスに追いかけられるとか、正直よくわかりません。
仮に火砕流の平均時速50kmとしても、箱根山から横浜(直線距離約60km地点)までの予想到達時間は約70~75分。
その他神奈川の主要都市で見ると、
・小田原市(直線距離約10km地点):約10~15分
・平塚市(直線距離約30km地点):約30分
・藤沢市(直線距離約40km地点):約50分
・鎌倉市(直線距離約45km地点):約55~60分
という感じです。
神奈川県域を走る主要電鉄小田急・JRを駆使するならば町田、横浜、鎌倉各駅までどれだけ早く到達できるかがカギとなっていきそうです。小田原市民であれば、ワンチャン伊東、下田方面への南下も考えられるでしょう。
結論として言えることは、時間無ぇ!
正直、100℃以上の超高温ガスということで、巻き込まれれば最後を覚悟するしかないはずです。津波同等、もしくはそれ以上の被害を考慮しこの事態には向き合っていかねばならないなと。
噴火に備え今から準備できるあれこれ
もし万が一が起きた際、まず火砕流や火山灰の影響で生活・交通インフラが壊滅的な打撃を受けることは間違いありません。また、噴火以降も長期に渡って火山灰の被害が予想されることから、一筋縄では対策しきれないのが通常です。
東日本大震災以降、防災意識は高まりつつありますが、地震とは異なる噴火への備えをここでは簡単に紹介していきたいと思います。
火山灰から身体を守る防塵グッズ
火山灰は、通常のほこりや塵と違い、粒子が鋭く尖っているのが特徴です。目に入ると激痛で、無理に掻けば結膜炎や角膜剥離を引き起こします(コンタクトレンズは絶対外してください、メガネ推奨)。気管や肺に入れば呼吸器系の病気を発症することもあるそうです。
そうならないためにも、まずは防塵グッズであるマスクやゴーグルは最低限準備しておきましょう。
防塵ゴーグルは約1300円、防塵マスクは20枚入りで1,500円とそこまで高価でもないため、1セットずつ用意しておくといいかもしれません。
掃除に必要な掃除機のフィルター、電化製品を守るプラスチックラップ
火山灰が降り続く中での生活は、まずそれを掃除し除去するところから始まります。その際重宝するのが掃除機ですが、吸い取った灰をしっかり処理できるよう掃除機のフィルター・バックについてはいつも以上に用意しておく必要があります。
また、電化製品を必要以上に灰に曝さないよう、プラスチックラップで包装しておくことも必要です。食品用のサランラップでもよいため、食品に使うのとは別に用意しておくことをオススメします。
まとめ
東日本大震災の経験を活かし、災害対策にはある程度配慮していたものの、火山噴火についてはノーマークだったこの頃。このまま落ち着いてくれればいいですが、最悪の可能性を否定しきれないのが現状です。
また噴火以外にも、現地では観光地としての風評被害や、来年の箱根駅伝の開催が懸念されたりと各所に波及しています。首都圏に近いことから、2020年のオリンピックにも影響が出てくるのでは、とかなり広範囲を巻き込んでいるトピックということで、今後も注目していきたいと思います。
神奈川県民としては、緊急避難先の確認や、3~4日分の食料確保など基本的な備えをし、日々余裕を持って過ごしていきましょう。
“Pyroclastic flows at Mayon Volcano” by C.G. Newhall – http://volcanoes.usgs.gov/Imgs/Jpg/Mayon/32923351-020_caption.html. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.