LGBT
性的マイノリティーと呼ばる人達を、みなさんはどれだけご存知でしょうか。
日本は、そうした性への知識・理解が世界的に遅れていると言われており、性的マイノリティーの方が被る被害も少なくありません。

本日付の記事にも、10代の子供達の間で対象をターゲットにした被害が多く報じられています。
性的少数者10代男子、4割がいじめ経験 ケア呼びかけ:朝日新聞デジタル

海外ではもはや常識となっているマイノリティーの存在をしっかりと認識し、自身の常識をアップデートしていく必要があります。

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日本人の13人に1人はLGBTである

日本人、人々
LGBTとは、L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダーを総称した言葉です
日本で言うところの女性愛者・男性愛者・両性愛者、そして法的・社会的に分けられた性別にとらわれない性別を用する人達に相当します。

以前ドラマの『金八先生』で、性同一性障害を抱えた生徒役を上戸彩さんが演じていましたが、そういった人もトランジェンダーであると言えます。
トランスジェンダーという言葉は、性同一性障害という疾患名で自身を語るのではなく、本人がその現状をポジティブに、前向きに捉えるため利用されるようになりました。

LGBTと呼ぶのもそれと同じ、そうした性的マイノリティーの方たちが周囲の偏見や無理解のせいで傷付けられる現状を覆すため、また社会的な存在として認知されるため、北米やヨーロッパで使われてきました。
日本でも最近少しずつこの言葉が知られるようになってきましたが、認知されるまでには至っていません。

そして、電通のダイバーシティ・ラボが今年4月に行った調査では、人口の7.6%にあたる人たちがLGBTであるという調査結果が出ています。
13人に1人がLGBTであり、今まで会ってきた人の中には確実にいたであろう、そんな身近な存在です。それを無視し、マジョリティーの常識を押し付ける事など、決してできないということがわかると思います。

電通ダイバーシティ・ラボが「LGBT調査2015」を実施 – 電通

LGBTの象徴、レインボー・フラッグ

LGBTの象徴、レインボー・フラッグ
LGBTにおける多様性、その象徴や連帯の意味で用いられるのが6色に彩られたフラッグです。

LGBTの社会運動を象徴する旗として海外では知られており、1970年代の頃から使用されています。それぞれの色に意味があり、生命の尊さや自然の偉大さ、そして平和や調和を願ったシンボルでもあります。
海外のゲイタウンやLGBTを支持する都市には、こうしたレインボー・フラッグを掲げた建物が多く見られ、その存在が広く認知されているのです。

<ゲイタウンに近い、モントリオール地下鉄駅付近の様子>
ゲイタウンに近い、モントリオール地下鉄の駅付近

自分達ができること、しなければならないこと

砂浜に描かれたハート
日本は旧くから単一民族として栄えてきた経緯があります。多様性に曝されずに生きてこれた手前、他の価値観や異なる人・モノに抵抗を覚えやすい傾向にあると感じます。

もちろん場合によってはそれでも生きていけますが、世界がつながりあらゆる価値観や新しい情報がもたらされる社会で通用するものではありません。

LGBTを知る、認知するというのは1つですが、自分と異なる価値観の相手や常識に無かったケースに遭遇した際、どう接するか。拒絶や反発をせず、どう受け入れられるか。

意識の上で重要なのは、常に自分の常識に疑問を持つことと、「違い」なんてあって当たり前だと思うことにあります。

自分1人の生きてきた数十年の知識・習慣は常識足り得るのか。もちろん、そんなはずは全く無い訳で、それでモノを語ろうとする事は傲慢以外の何ものでもありません。
常識なんて毎年元旦にする決意表明くらいもろくて儚いものだ、程度に思っておけばちょうどいいくらいです。

そして、男が女を好きになる、または女が男を好きになる、という”常識”もその程度でしかありません。それは当たり前ではなく、ただの一例でしかないのです。
男が男を好きになったり、女が女を好きになる、もしくは両方好きになってしまう。そういったことが逆に現実として起きないとなぜ言えるのか。
これだけ人の顔も声も性格も違う世の中で、好きになる対象が自分と異なる、というだけでなぜそこまで過敏になってしまうのか。

これまで接したことがない少数派を否定する前に、単純に「そういうこともあるのか」と力まず「違い」を認識すればいいのです。

この場合に語られる多数派、少数派に偉いも正しいもありません。ただ人の性質として分かれているだけであり、右利きの人もいれば左利きの人もいる、といった程度の話です。

「違い」なんてそもそもあって当たり前。あえて受け入れる必要も、受け入れない必要もない、ただ自然発生的に生まれるべくして生まれてきた1つの現象にすぎないのです。

LGBTへの認知が広まり、多くの人にとってそれが当たり前となるよう、こうした発信を通して理解が深まればと微力ながら思います。


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