世界地図
前回、イギリス外務省が発表した「テロ脅威マップ」を参考に、世界中のテロ危険地域(国)を確認しました。(→「パリは中東と同レベルの危険区域だった?『テロ脅威マップ』からわかる、世界のテロ事情」)

その際、日本の外務省でも各国の治安や紛争関連の情報を出しているページを紹介。海外に行く際は是非参考に、という形でしたが、どうせならそちらも紹介しておこうということで、「テロ脅威マップ」と併せて参考してもらえればと思います。

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外務省 海外安全ホームページについて

外務省-海外安全ホームページ
▶ 外務省 海外安全ホームページ : http://www.anzen.mofa.go.jp/index.html

このサイトでは、海外への渡航・滞在にあたって特に注意が必要と考えられる国・地域に発出される「危険情報」を確認できます。
その国の治安情勢やその他の危険要因を総合的に判断し、それぞれの国・地域に応じた安全対策の目安が書かれているため、かなり参考にしたい情報源です。

政情不安,暴動,内戦,テロ,一般犯罪,自然災害,感染症といった多様な観点から分析され、危険情報の他にも,さらに「広域情報」や「スポット情報」といった突発的な事件・事故等に関する情報も掲載されています。

また、別のページでは「犯罪発生状況・防犯対策」「査証・出入国審査等」「滞在時の留意事項」「風俗、習慣、健康等」「緊急時の連絡先」といった日常で生じるトラブルについての情報も載っており、現地に着いてからも抜群に役立つのです。

出発前に揃えられる情報はしっかり入手して、万全を整える。そんな時に必ず見ておきたいサイトとして、頻繁に海外へ行く人はブックマークしておいて損はありません。

各大陸ごとの危険エリアマップ

▶ 外務省 海外安全ホームページ|地図からの検索 : http://www.anzen.mofa.go.jp/riskmap/index.html

ここからは上記ページを参考にして作ったマップから、大陸ごとの危険地域(国)を確認していきたいと思います。
ただ、使用したマップの関係上、地域ごとの色分けでなく国ごとでの色分けになってしまったため、より詳しい分布については外務省のページを参考にしてみてください。(あくまで概略図となります)

色分けは以下の4段階に分けられ、その危険度のレベルが決まっています。

海外危険地域レベル詳細

ユーラシア大陸

海外危険地域-ユーラシア
レベル1:ロシア、中国西部、ミャンマー、インド、カンボジア、ラオス、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、コソボ など
レベル2:北朝鮮、バングラデシュ、インド東部、パキスタン、タジキスタン など
レベル3:ウクライナ東部、キルギス南部、イランとパキスタン国境付近、パキスタン北部 など
レベル4:シリア、イラク、イエメン、アフガニスタンと国境周辺 など

オセアニア

海外危険地域-オセアニア
レベル1:インドネシア、パプアニューギニア、東ティモール、ソロモン諸島 など
レベル2:フィリピン など
レベル3:マレーシア一部、フィリピン南部(ミンダナオ)など

アメリカ大陸

海外危険地域-アメリカ
レベル1:メキシコ一部、グァテマラ、エルサルバドル、ニカラグア、ベネズエラ、ボリビア北部、パラグアイ一部 など
レベル2:ホンジュラス、ハイチ、コロンビア など
レベル3:ペルー中部、コロンビア南部 など

アフリカ大陸

海外危険地域-アフリカ
レベル1:ザンビア、ジンバブエ、マダガスカル、カメルーン、ガーナ など
レベル2:ギニア、シエラレオネ、エジプト、コンゴ民主共和国、アンゴラ など
レベル3:アルジェリア中〜北部、ニジェールとナイジェリア国境周辺、チャド、スーダン南西部、エチオピア東部 など
レベル4:リビア、ニジェール、マリ、西サハラ地域東部、ナイジェリア東部、中央アフリカ共和国、南スーダン、ソマリア など

※地図上で色分けされていない地域は、海外安全ホームページから補足しています

見ていただくと分かる通り、中東〜西南アジア、北アフリカの地域で危険性の高い国が並んでいます。普段からよくニュースでも取り上げられ、確かに危険な印象のある地域です。

また、図示しきれなかった要注意エリアとして、特定の隣国同士、特に国境付近で危険レベルが高まっている地域があります。飛行機を使わず、陸地を使って隣国を訪れる際には細心の注意を払っておかねばなりません。
アフガニスタンに接する地域や、アルジェリア・マリ・ニジェール・リビアの国境沿いなどはまず近づいてはいけないでしょう。

視覚化され、危険な地域が一目でわかるマップですが、実際のところ常にこの情報が正しいと思わないことも重要です。
先日テロに遭ったフランスが、ここでは危険区域とされておらず色すら塗られていません。ヨーロッパなら安全だという先入観は、突発的な事件・事故に対して何の効力も持たないのです。

便利なツールとして活用しながらも、一方で多方面から情報を手にすることを抜からずに行っていきましょう。

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