スクーとは、サイト説明画面
教養を手軽に学べるWebサービスを探して、前回は国立大学が提供するオンライン公開講座「JOCW」について紹介しました。
正直なところ、使い勝手やコンテンツの量ともにあまり満足できず、改めて大学の提供するサービスに限界を感じたところ。

ただ、今回紹介するスクー(schoo)では、元々IT系をメインとした動画配信サービスということもあり、使いやすさはもちろんコンテンツ自体もよいものが揃っています。

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全国13大学の計15コース47コマ公開中

スクー教養講座一覧ページ
スクーは、昨年辺りから大学とコンテンツ提携をはじめ、現在はスクー上で全国13大学の教養講座を無料で受けることができます。
現時点では計15コース47コマを受講でき、今後も新たに配信される講座は増えていく模様です。

現在(2015/8/2時点)の提携大学と配信(※配信予定含む)講座数は以下の通り。
・法政大学(4コース 計7コマ)
・近畿大学(1コース 計3コマ)
・関西学院大学大学院(※3コース 計12コマ)
・東海大学(1コース 計3コマ)
・中央大学(1コース 計3コマ)
・京都造形芸術大学(1コース 計5コマ)
・京都工芸繊維大学(1コース 計3コマ)
・聖学院大学(1コース 計7コマ)
・早稲田大学大学院 政治学研究科(1コース 計4コマ)
・熊本学園大学(1コース 計3コマ)
・八洲学園大学(※2コース 計6コマ)
・東京未来大学(※1コース 計3コマ)
・國學院大學(※2コース 計7コマ)

有名大学のみならず、地方の実力校などIT企業と提携してコンテンツ提供するという、大学では中々できない先進的な大学が並んでいる印象です。
文系、理系、芸術・デザイン系、情報系と各大学の特色を活かした多様な講座が用意されており、学んでみたい講座が見つかると思います。

具体的な講座内容は大学によって様々ですが、以下にあげた関西学院大学大学院など、教養としてだけでなく実務でも非常に有益となる講座もあります。

法政大学 – キャリアデザイン

 ・尾木ママ流 未来を拓くキャリアデザイン
 ・ソーシャル・キャピタルを活かす学び
 ・映画で学ぶキャリアデザイン など

法政大学 キャリアデザイン学部の授業では、一人ひとりにとってかけがえのない人生=キャリアを主体的に「デザイン」(設計・再設計)していくための理論と実践を「キャリアデザイン」と定義し、それを実行できる自律的な人材の養成する授業を開講していきます。

関西学院大学大学院 – マーケティング

 ・意思決定の各種の技法
 ・ゲリラ・マーケティング
 ・ギャンブルと投資はどう違う? など

関西学院大学では、マーケティングに関する授業と、マネジメント・アカウンティングの授業を開講します。マネジメント・アカウンティングは、マネジメント理論やファイナンス理論をはじめとする広範な周辺領域の知見を取り込んだ経営管理技術の集合体です。このコースで、価値の創出や業績の向上に必携の知識やツールを効率よく身につけることができます。

京都造形芸術大学 – デザイン・芸術

 ・世界文学のなかの日本文学
 ・21世紀アジアのなかでの日本美術 
 ・世界のなかの日本の芸道 など

京都造形芸術大学の授業では、デザインや芸術など様々な視点から世界の中での日本の特徴を捉え直すことが出来ます。日本の文化的バックボーンを知ることで、自分の創作物の特色を理解し、創作できるようになります。クリエイターを目指す方におすすめの授業です。

欲しい機能が全て揃ったベスト環境な学習画面

スクー受講画面
上画像は、実際の講座の受講画面です。(クリック、タップで拡大できます)

まず画面中央には、講義を流す配信画面とその講義で使われているパワポ資料が配置されています。当然このパワポ資料は、講義とは別に自由に前後して確認できるため、聞き漏らしもせず内容をしっかり把握することができます。

また、パワポ資料があることでメモを最小限で済ませられ、さらに画面下部に用意されているメモスペースを用いれば、不要なメモ帳アプリを利用せずに済んでしまいます。メモした内容はマイページより、受講した講座ごとにまとめられいつでも見直すことができる親切設計。

右サイドバーには、講義のタイムラインが表示され、今どんな事を学んでいるのか、次に何を学ぶのかをひと目で確認できます。

ネット上の講義を受ける際、欲しかった機能がこれでもかシンプルに1画面にまとめられ使いやすいことこの上なしです。
さすがここらへんは、IT企業の提供するサービスだなと言うことなし。

ただ一点だけ、ブラウザの設定により上手く再生されない時があるため、設定を見直すかブラウザ(IEやfirefoxなど)を変えてお試し下さい。

まとめ

今回スクーで講座を受けてみて、改めて民間サービスのクオリティに満足しました。それと同時に、大学の取り組みどうした、と言わんばかりの差にやるせなさも痛感。
もちろんこのレベルのものを提供しろとは言いませんが、せめてこのスクーにコンテンツ提供している大学のように、ちゃんとしたIT企業と組むかしなければ本当に意味が無いと実感しました。

教養を扱い、教えられる貴重な機関であるからこそ、無視できない問題だなぁと。今後に期待です。

※ちなみに、スクーで教養講座以外の授業(プログラミングやビジネス英語など)を受けるには、月額980円or友人を紹介してチケットを手に入れる必要があるため、その点だけ含み置き頂ければと思います