人工知能の自立、暴走
かねてから危惧されてきた人工知能の脅威に対し、まずは一手が打たれた模様。

ロボットの悪用を防ぐ人工知能の非営利研究組織「OpenAI」がIT業界の著名な起業家や投資家らによって設立される – GIGAZINE

これまでビル・ゲイツ氏やスティーヴン・ホーキング博士らが、人工知能の取り扱いに関する公開状など出してきましたが、今回その安全性や有効利用に向けて専門に扱う機関が本格的に始動するそうです。

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開発機関ではなく、AIの報道・研究機関

プレス、報道、ニュース
具体的な内容は記事をみていただくとして、この組織の目的が「人工知能そのものの開発」にあるのでなく、「社会に与える影響や世界中の人々がAIの恩恵を受けられるよう」に情報発信をしていく、という点が興味深いところ。

人工知能は依然未知数でありながら、今後これまでの歴史上ではあり得なかったレベルの強大な力を発揮することは間違いありません。
そんな力が、現在開発を進めている一部の企業のものとして利用(独占)される状況は、世界にとって不利益であることは確かです。

そんな状況を防ぐべく、自己の利益より人類に貢献できるかどうかを判断できる研究機関の必要性から、設立に至ったとのこと。

人工知能そのものの危険性というより、それを利用する人間・社会がそれとどう接するのかを考え、決定していく機会を提供してくれるのだろうと思います。
原発なども該当しますが、そのものの危険性以上に、それを扱う人間側の恣意的利用・ミスが、社会に大きな影響を与えてきたケースは枚挙にいとまがありません。

同じミスを人工知能でも起こすことのないよう、一部の人間でなく広く社会に認識してもらう。そのため、具体的な活動はまだ発表されていませんが、刊行物などを通して今後の研究成果などをオープンソースとして発信していくそうです。

株式会社ではなく、NPO法人(非営利組織)として設立されたのもその辺が関わってきているとのこと。

人工知能の普及に向けての心構え

この報道を受け、今後さらに主体的に人工知能と関わる必要性が出てきたのだなと思います。
今はまだ関係無いと思っていても、その変化は徐々ではなく一気に表れ、急激に今の状況を変えてしまう可能性を持っています。

いつの間にか人工知能に振り回される側になっていてもおかしくない状況に対し、今からできることはなんなのか。

それは、自分とは関係無いと切り捨ててしまうのではなく、今置かれている状況で人工知能に置き換わるのであればどんな分野、業務になってくるか、という点をシミュレーションしておくことです。

そして、人工知能を”使う”側として、まず自分自身には何ができるのかというスキルの整理や経験を省みておくことも重要です。
“何かを使う”ということは、”自分にできないことをその何かで代用する”ということ。
自分にできない、もしくは非効率なことを明確にしておくことは、何かを使う際のメリット・デメリットを明確にし、”主体的”に使うことを可能にします。

なんだかわからずに使う、なんとなく流されて使う。そんなことを続けているうちに、人工知能に使われ、振り回されるているのが自分ということにならないよう注意していきたいところです。