ハーバード大学"Root"
子供向けのプログラミング学習ツールがどんどん充実してきますねー。
今回、ハーバード大学のWyss研究所が発表したのは、幼稚園児からでも学べるプログラミングシステムとのこと。

Root, the code-teaching robot | Harvard Gazette

六角形にデザインされたロボットを、タブレットからプログラミングして操作します。プログラミングを学ぶことはもちろん、まずは興味を持つキッカケとしての役割が期待されています。

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学校現場での活用に向けた、実践的教育ツール

動画は英語ですが、雰囲気はつかめるはず。
開発動機やその仕組みは、昨今のデジタル化社会の到来や、タブレットを用いたプログラミング学習といったよくあるものなため、特に目新しい点は見受けられません。

ただ今回「Root」は、民間ではなくハーバード大学が開発したということもあり、学校や教育現場での活用にフォーカスされている点が特徴です。
専用のテキストや大掛かりな機材もいらず、システムも比較的シンプルなため教えやすいという面があります。先生への負担も軽く、生徒もすぐにRootを操ることに夢中になっているのが動画からでもわかります。

プログラミングは、子供でも簡単に理解できるよう、ブロックやアイコンを用いたビジュアルプログラミングを採用。ワンタッチでブロック・アイコンを並べた画面から、実際のコード画面を覗けるため、生徒によってはレベル別に授業を進めることも可能です。

机の上で動かすだけでなく、ホワイトボードにもくっつくため、引いた線の後を追尾させたり、書いたマス目によって挙動を変えさせたりと、生徒の創意工夫を手軽に試せる仕様となっています。

プログラミング学習におけるツールの存在

これまでにも、こうした現場向けプログラミング学習ツールに、「LEGO® MINDSTORMS® EV3」がありましたが、Rootはさらに簡単で扱いやすいモデルとして位置づけることができそうです。

また、家庭で遊びながらプログラミングを身につけられるスマートトイとして、「Dash and Dot」や「littleBits」は有名かと思います。こうしたツールが増えていき、その裾野が広がっていく事自体は歓迎ですし、こうしたものから得られる「楽しい」という体験が、好奇心を育てるに大きな影響を与えます。

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残念ながら日本ではなかなか開発や普及が進みませんが、プログラミングスクールなどで一部体験できたりもするため、うまく活用していただければなと。

子供がまだ小さくて、プログラミングなんてまだ早い、と思っている親御さんでも、こうしたツールを使うことによって、子供は自ずと取り組みどんどん理解していきます。
「何歳だから無理」「早すぎる」という制限は、大人が勝手につけていることであり、まずやらせてみることで、子供がどんな反応をするのか見守ってほしいと思います。

プログラミング学習は、プログラミングそのものを学ぶだけでなく、21世紀に必要な問題解決力、創造性を養うための有効な”手段”なため、身近に試せる環境がさらに増えてくればと感じます。

引き続き、こうしたツール・スマートトイなどは取り上げていきたいと思います。