「もし亡くなった人と、もう一度話しができるとしたら?」
そんなSFにしか出てこないであろう問いを、まさに実現するかもしれない取り組みをマイクロソフトが進めているとのこと。
親やパートナー、親友、恩師。
人によって話したい相手は異なると思いますが、そもそも“話したい”と思うかどうかも人によって分かれてくる問題。。
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死者復活の取り組みに、大きな進展!?
先日、マイクロソフトが取得したとされる特許は以下とのこと。
米国特許商標庁が開示した資料によると、マイクロソフトは昨年12月に、亡くなった人の画像や音声データ、ソーシャルメディアの投稿やEメールなどを用いた、AI(人工知能)で稼働するチャットボットを構築するテクノロジーの特許を取得した。
要は、故人が利用していたウェブ上のデータを用いて、チャットボットをつくるものだそうです。
どんな口調で、どんな言葉を使い、どんな反応をして、どんな会話をしていたのか。
過去の通話データやメール、SNSなどから、そうした情報を拾いあげ、その人となりの一端をチャットで再現する。
記事の続きでは、「死者を復活させるために使用されるとは述べていない」としているそうですが、ただそういったことも“できてしまう”テクノロジーであることはかわりありません。
実際のところ、以前からテクノロジーを活用し、死者の“人格”を復活させる取り組みは、アメリカのNPOなどでも行われてきました。
上記記事で紹介したNPOの取り組みが、現在どうなっているか定かではありませんが、その流れを汲む研究は絶えず行われてきたであろう事実。
そして、このタイミングであのマイクロソフトが動いたということで、何か大きな動きがあるのかも!?と思わずにはいられません。
AIであの歌手が復活!?社会ではどう活用されていくべきか
死者の復活(再現)、というテーマでは、日本でも2019年にあの歌謡界のトップスター・美空ひばりさんをAIとCGで蘇らせた企画が話題を呼びました。
ファンからは、また会えて歌声を聴けたことへの感動、当時に思いを馳せて懐かしむ声があがりましたが、その一方で、複雑な心境でどう捉えるべきかわからない、死者への冒涜だとして混乱・非難する声も一部ではあがりました。
賛否両論なトピックなだけに、今後どのように社会の中で普及していくか。
蘇る側の“当人の声”が聞けないことが、また問題を複雑化している気もします。
今後は、遺言で復活させてもいいかどうかも残しておく時代になりそう。。死後のことまで考えないといけないとなると、現代人の悩みは尽きませんねぇ。。
その他にも、死者が復活することで人の心を癒やす反面、人の心の弱さにつけ込み、新興宗教や悪徳商法に利用される危険性も孕んでいます。
「死んだ人にもう一度会いたい」という想いが、自身を滅ぼすことにつながっては、故人もうかばれません。
私たち自身が、「死者を蘇らせること」がどういうことか、「死を受け入れるとは」ということをさらに考えていかねばなりません。
といっても、もし大事な人が亡くなったら「即復活で!」とか言っちゃいそう。。
ゲームじゃねえんだからとも思いつつ、難しい。考え続けよう。