仕事に効く教養としての「世界史」表紙

逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃd、、
ということで、大学受験で早々に見切りをつけ放棄した世界史を改めて学んでみたいと思います。

当時、ナントカティヌス何世やらナントカ族ナントカ派などが大の苦手で、横文字恐怖症を患っていましたが、歴史知らずして教養など言ってられないと一念発起。
前回『経済は世界史から学べ!』を読んで割りとすんなりいけたので、今回はライフネット生命保険会長兼CEOの出口さん著書「仕事に効く教養としての『世界史』」を読んでみました。

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目次とコンテンツ概要

本書の章立ては以下。

第1章 世界史から日本史だけを切り出せるだろうか
第2章 歴史は、なぜ中国で発達したのか
第3章 神は、なぜ生まれたのか。なぜ宗教はできたのか
第4章 中国を理解する四つの鍵
第5章 キリスト教とローマ教会、ローマ教皇について
第6章 ドイツ、フランス、イングランド
第7章 交易の重要性
第8章 中央ユーラシアを駆け抜けたトゥルクマン
第9章 アメリカとフランスの特異性
第10章 アヘン戦争
終章 世界史の視点から日本を眺めてみよう

本書では欧米・アジアの主要国の成り立ちを紀元前(BC)からさかのぼり、国家・民族・宗教・交易・戦争など歴史上重要な要素と絡め説明しています。

第1章
日本を知るには日本のことだけ勉強していればよいのか?と読者に問いかけ、その答えは世界にあるとし学びの必要性を訴えかけます。
第2章
「歴史」「歴史学」自体がどう生み出され後世に残されるようになったのかを、中国を例に始皇帝の文書行政や孟子の革命思想から探ります。
第3章
人間の歴史に欠かせない宗教の成り立ちやその背景を解説。ここではキリスト教と仏教がメイン。
第4章以降
中国、ヨーロッパ、ユーラシア、アメリカの成り立ちを地域ごとにまとめ、各国間の利害や関係性、その間に宗教や貿易の役割について書かれています。

出口さんの世界史知識爆発の濃密さ

読み終えて思ったことが、とにかく濃い!ということ。各国の歴史における人物や出来事が、事細かに書かれておりこれだけの情報量を1冊にまとめきっている点はさすがだと感じました。

ただ、正直世界史のバックボーンが無かった自分にとっては、読み切ること自体骨が折れたなぁと。各地域ごとやトピックごとに話が進むため時間軸が前後し、今どの時代の話なのか、地理的にどの場所、どんなルートの説明なのかをGoogleMapや年表を同時に開いて読み進めました。

“出口さん”が世界史をどう見ているか、という本

またこの本自体、冒頭に「(この本)に書いたことは、〜〜自分で咀嚼して腹落ちしたことがすべてです。勘違いや誤解が多々あると思います。」と書かれており、節々に出口さん自身の解釈や主観が出てきます。

その点考慮し、歴史に関する説明と、それを受けての著者の意見を上手く住み分けて読む必要があります。所々「〜と思います」や「きっとこうだったでしょう」という文面が見られ、これは史実じゃないんかぃ!と突っ込みどころが多々な模様。
世界史に造詣のある方なら、そういう見方もあるのかおもしろい!となるところも、知識がないとどこまで考慮して読めばいいか難しい点は否めません。

この書籍では世界史を学ぼうとするのでなく、世界史をある程度知った上で、視野を広げる・新たな解釈を求める際に読んでみるとおもしろい、価値のある一冊になると思いました。

ボリュームは準ヘビー級の333ページ!

今回はテーマが世界史ということで、門外漢でもあったことから中々進まず、1時間平均30~40ページほどしか読めませんでした。
各ページに地図や図解は載っていますが、そこまで細かくないため自分でMapを見ながら読んだりと、ボリュームの割には若干ヘビーに感じた部分はあります。
読むとしたら週末使って読み終えられるか、平日の通勤通学で1週間ほどかかるのでは?という読書量です。

まとめ

書籍の内容にちょいちょい賛否はありそうですが、これを読んである程度自分で理解し感想を持てるようになれば、仕事に効くレベルの世界史が身についたということになるのかなぁと。

自分はまだまだ吸収するので手一杯でしたが、いつかまたもう一度この本を読んでしっかり楽しめるレベルになっていたいと思います。