「コロナで事業・サービスが落ち込んでしまった…」

そんな方も多いのではと感じる昨今、何を隠そう私も関わっているe-ラーニング系のサービスが、このコロナ禍で随分質が変わってきているなと。

別に落ち込んでいるわけではなく、むしろ逆に利用者は増え、このコロナ禍も有意義に自己研鑽に励む方々に支えられている状況でしかないのですが。(ありがたいぃ。。

ただ諸般あり、今後の方向性含め、異なるアプローチをしつつ環境適応していきたいということで、引き続き差別化やら優位性を持たせていくために、どんな切り口があるかなーと探していた時に見つけたのがコチラ。
山口周さんの『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』です。

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NEWTYPEの時代-目次

今回、章立ての中でも特に参考になったのが、

第2章 ニュータイプの価値創造 ―問題解決から課題設定へ
第3章 ニュータイプの競争戦略 ―「役に立つ」から「意味がある」へ

だったので、この部分にフォーカスしつつ、感じたことを共有していきます。

第2章 Old:正解を探す → New:問題を探す

小さい頃から、与えられた問題をいかに効率よく正確に解いていくか。それをひたすら訓練されてきましたが、これからの時代、いかに“問題を解くか”ではなく、いかに“問題を見出せるか”がより重要で、価値になると山口氏は言います。

世の中にある大抵の問題は、これまでの進歩の中でおおよそ解決されてしまい、今はモノで溢れ、人が生活していく上での「不満」「不安」「不便」はほぼ解消されてきています。

ではそんな世界で、さらに価値を生み出し先へ進むにはどうすればいいのか。そこで、新たな問題を見出すヒントとして、山口氏は「構想力」というワードを持ち出します。

「問題の不足」という状況は、そもそも私たち自身が、「世界はこうあるべきではないか」あるいは「人間はこうあるべきではないか」ということを考える構想力の衰えが招いている、ということなのです。

要は、世の中にある問題が減ってきたのではなく、私たちの「ありたい姿=ビジョン」の欠落が、この状況を招いているというのです。

そもそも「問題」って?

そういえば問題ってなんだっけ?と思い返すと、問題はありたい姿と現状のギャップのこと。確かに、日本はこれまで目指すべき姿やお手本を諸外国に頼ってきたこともあり、自分たちでどうしていきたいか、というマインドセットが希薄であったことは頷けます。

この部分は、個人的にも考えているつもりで曖昧にしてきてしまったなと。もちろん、これまでもどんなサービスを提供して、利用者の方にどうなってほしいのか、ということは描きながら取り組んできてはいますが、刻々と状況が変わっていく中、そこを振り返り修正出来ていなかった点と、サービスにとどまらず、世界や人間がどうあるべきかと枠を広げて考える機会は持てていませんでした。

あくまで今の延長上での思考にとらわれて、未来(あるべき)からの逆算で自分やサービスなどを捉えられていなかったなと。目鱗体験。

さて、ではありたい姿。。
そこをどう考えようかと思っていたところ、出てきたのが、、

第3章 Old:「役に立つ」で差別化する → New:「意味がある」で差別化する

はい、この「役に立つ」と「意味がある」という考え方です。
普通に考えて、世の中にあるモノやサービスであれば、何かしらの「役に立つ」からこそ存在すると思っていました。

例えば、スマホであれば他者とのコミュニケーションや情報収集に、車であれば移動を楽に、冷蔵庫であれば食べ物を新鮮な状態に保つためにそれぞれに役に立つからあるもの。

自分が関わるe-ラーニングサービスも、利用者のキャリアやスキルアップに役に立つものをWEBで配信する。だからこそ、どう役に立つコンテンツを企画・配信していくか、どう役立ててもらえるかを主に考え、そこを価値として勝負していくことを考えていました。

ただ、それって結構限界がある。。
特に他社との差別化において、配信するコンテンツ(カテゴリー)で棲み分けたり、機能を強化したりして学べる内容や使いやすさで差異を出していくことは可能です。
でも、結局ここで勝負しにいくと体力勝負となり、資本力のある企業の独壇場に。。

そこで、この「意味がある」という考え方を取り入れると、実は違った土俵でも勝負し、価値提供できると気付かされるんですね。
要は、利用者にとって「役に立つ」サービスではなく、「意味のある」サービスってどんなもの?という問いが立つ。すると、随分目指す先が変わってくるなと。

本書にも、「意味がある」サービスとして例があがっていましたが、例えば、LCC(格安航空会社)のピーチでは、その存在理由に意味をもたせて独自の立ち位置を確立しています。

筆者からの「ピーチは何のために存在する会社なんですか」という不躾な質問に対して、井上社長は「よくぞ聞いてくれた」という表情をしながら、ゆっくりと「それは戦争をなくすためですよ、山口さん」と即答されていました。

航空会社が戦争をなくす?
そう思われた方はぜひ本書、もしくはピーチのHPにいってご確認ください。
確かにこれを聞くとユニークですし、えっ!?となりますよね。その背景も知って自分もつい心惹かれ、次乗るときはピーチがいいと思ってしまったのも事実。。

山口氏いわく、この意味があるからこそ、経営上の課題(コスト削減、路線拡大など)にもシラケることなく、創意工夫をもって挑んでいけるとしており、当然、お客様からしてみても、安い航空会社なんていくらでもある中で、このピーチの理念や考え方に共感して、それを選ぶ理由にする人もいると思います。

他社との差別化を、単なる利便性だけでなく、そのあり方や思想からも確立していく。

多くの人に共感してもらえることは、とんでもなく強いのだなと感じました。

個人的にも、サービスを使ってくれている利用者にキャリアやスキルアップをしてもらう。そこからさらにどうなってほしいのか、そこに大義はあるのか、何を実現することで世界や人類に貢献していくのか。

その部分を深堀りしていくことで、改めて自分たちの存在意義を明確にしていけるのではと。コモディティ化した泥沼な道ではなく、自社だからこそ辿れる道がそこに現れてくるのだろうなという気がしています。

あとは、Airbnbなども、「旅の体験を変えた」として意味あるサービスの1つに紹介されていました。
こちらは、従来の旅が、旅館やホテルに泊まるという前提がある中、せっかく知らない地に来たのだから、その地に住んでいる人たちの家に泊まり、さらなる没入や土地固有の体験をしたい、というニーズを見つけそれに答えました。

利用してもらうサービスの中で、どのような体験をしてもらうのか。
ただ、学習動画を視聴して終わるのか。それとも、その利用者の学びたい意欲などに対して、意味づけや働きかけを行い、自社ならではの体験を提供していくのか。

いやもう、ここにきて色々なアイディアが出て落ち着かなくなってます、記事書くの止めてさらに深堀りしたい。笑

NEWTYPEの時代-ポイント
今回は、2章分のみにスポットを当て、その中で気づいたことや考えていることを書き出してみました。
正直、他の章の内容もめちゃくちゃ濃く(問いが鋭く)、個人としてのあり方やビジネスに対する考え方まで、非常に示唆富み書籍でした。

みなさんが抱える悩みに効くヒントも見つかると思うので、ぜひ本書を参考にみなさん自身の解くべき“問い”を見つけ出してみください。

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