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前回記事にて、プログラミング教育を取り上げたところ各所から反響が。
「こんなスクールあったんだ」やら「意外と多くてびっくりした」など。学習塾ほど市民権を得ていないプログラミングスクールにあって、認知の一助になったのであれば幸いです。
ただ、その一方で「多くて違いがわからない」とのご意見も。確かに、その実まとめた本人ですら「違いか、なるほど、よくわからん」な状況。

そんな中、今回取材させてもらうことになったのが「STAR Programming SCHOOL」。小中高生向けにプログラミング教育を提供しているとあって、他スクールとの違いや目指すべき今後のビジョンなどについてお伺いしてきました。

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身近に、最先端のプログラミング学習を安価に提供する

STAR Programming SCHOOLスタッフ
今回お話を伺ったのは、プログラミング教育事業推進マネージャーを務める斎藤幸輔さん。大学で教員免許を取得されたり、コンサルティング会社へ入社されたりと、独自に教育の在り方について考えてきたそうな。
そして、NSGグループに入社したのをキッカケに、同グループ内にてパソコン教室を展開する株式会社チアリーに出向し、STAR Programming SCHOOLを開校したとのことです。

ーーはじめに、スクールの概要について教えて下さい
STAR Programming SCHOOLは、小学生・中学生・高校生向けに開校したプログラミングスクールです。昨年10月より松戸、亀有、妙典、東神奈川の4教室からスタートし、今年1月からは新浦安でもオープンしています。来月以降はさらに柏、葛西、センター北あいたい、イオンモール与野にて順次開校予定です。
元々チアリーという会社が、ショッピングセンター(イオン、イトーヨーカドーなど)内にてパソコン教室をしていた関係で、シニア層やビジネス層、主婦の方向けにパソコン教室を実施しています。そのため、教室自体やパソコン、タブレットといった機材、またはインストラクターさん含め上手くコラボすることで、平日夕方や土日に子供向けにプログラミング教室を実施しています。

ーー小中高生向けとのことですが、どの層の生徒さんが多いですか
だいたい小学生が7割、中高生が3割といった状況です。ただ、最近になって体験イベントに来られる生徒さんを見ていると、急に中学生が増えたなという印象です。理由のほどは明らかではありませんが、中学生になる段階から落ち着いてプログラミングをやりたい!ということで、スクラッチ(ビジュアルプログラミング言語)やロボットプログラミングをやりたいとおっしゃる生徒さんもいるため、今後この割合は変わってくるかもしれません。

タブレットに集まる子供

ーー親御さんはどういった経緯でいらっしゃっていますか、またどういった方が多いでしょうか
受講生としてお子さんを連れてくる親御さんで1番多いのは、プログラミング教育をテレビや新聞などで知り、そこから新しい習い事として通わせたいという方がいらっしゃっています。
特に、ゲーム好きなお子さんですと、ゲームとしてでなく教育としてプログラミングを学ばした方が向いているだろうし、そのエネルギーを学びに活かしてくれればと考えられている方が多いと感じます。

また一方で、割合的にまだ少ないのですが、圧倒的に教育感度の高い方々もいらっしゃっています。プログラミングが義務教育化される、これだけIT化が進む中で絶対に子どもたちに必要!とお考えで、他のプログラミングスクールの体験会などに参加されて、費用や送り迎えといった点を比較・検討する中で、当スクールにお越しいただくケースです。

親御さん自身は、どちらかというとエンジニアやSEをやっている方より、ITとは関係ないもしくはほとんど知らないといった方のほうが多くいらしています。自分では教えてあげられないので、そこは専門のスクールにお願いしたいという考えがあるようです。

ーーでは、具体的にどういったコースが提供されているのか教えて下さい
現在開講されているコースには、「タブレットプログラミングコース」「スクラッチプログラミングコース」「iPhoneアプリ開発コース」の3コースがあります。
そして、4月からはレゴのEV3を使った「ロボットプログラミングコース」を開講し、10月には「Androidアプリ開発コース」を順次提供していく予定です。

特に「タブレットプログラミングコース」は、他スクールではほぼ用いられていない教材アプリ(CodeableCrafts、Tickle)や、完全オリジナルのテキストを使って、誰でも簡単にアニメーションやゲームを作ることが可能です。世界初のロボティックボールのSpheroをプログラミングで操作するなどIoTにも学びを広げることができます。
また、「ロボットプログラミングコース」は、「スクラッチプログラミングコース」を前提にカリキュラムを組んでおり、教育効果をさらに高めるコースとして準備しています。

PCで学ぶ子供

ーーこうしたコースを学ぶことで、生徒さんは何を学び身に付けることができますか
まず大前提として、プログラマー育成スクールではないという部分を押さえていただければと思います。
どちらかというと、社会や仕事をする上で価値となる「正解がない中で、自分で考え、カタチにして、発信していく力」などは、今の教育環境であまり重視されていないと感じています。そこでプログラミング教育を学ぶことで、まず自分で作る、当事者になって変えていくという感覚が身につきます。また、何を作ってもよい環境であり、それを全世界に発信できることから「考える力」「創造力」が身につきます。
そして、プログラミングは論理で成り立っているので、一定レベルの「論理的思考力」や「問題解決力」といった部分も養えるだろうと考えています。
みんな世界を変えるポテンシャルがあるだろうし、全員オリジナルでスペシャルなので自信を持っていいだろうし、リアル教室で切磋琢磨しながら自己肯定感とコミュニケーション能力も身につけて欲しいです。それがSTAR Programming SCHOOLではできると思います。

もちろん、プログラミング自体をおもしろい、好きだと感じるようになれば、もっと上のコースで実際にコードを書いてアプリを作る、っといったレベルにもつなげられるため、スキルとして身に着けていくことも可能です。

ーー授業の中で生徒さんのやる気をさらに引き出す工夫や仕組みはありますでしょうか
これには3点あると考えています。
1つは、教える側が、細かく指示したり教え込むということはしないようにしているという点です。どうしても学校や塾のように「先生」対「生徒」という構図が出来てしまうと、生徒側が先生を越えないのではないかという想いがあります。どちらかというと、エッセンス・必須事項など最低限のことは教えますが、あとは好きに自由にやってというスタイルです。放任ではなく、子どもたちの意志を尊重して、「自分で考えていいんだよ、正解はないし。間違ったっていいんだよ、なぜ間違ったか考えて直せばいいんだから。」というスタンスです。もちろん教育的効果を最大化するために講師はファシリテーションします。

2つ目は、授業の中で、毎回必ず発表の時間を設けています。自分で想像したものが画面の中で形になるということはもちろんですが、それをさらに発表しながら他の生徒と共有し、互いに認め合う環境というのも、「もっとやりたい」気持ちを育む要因です。最終回には保護者の皆様もお呼びした全体発表会も実施しています。

最後は、教える側のインストラクターに、経験豊富なインストラクターを採用しているという点です。子育てを経験した主婦の方なども多く、プログラミングスキルだけでなく、「この子達をどう成長させるか」を意識した指導ができます。一般的なプログラミングスクールでは、大学生や大学院生をメンターにしているところが多いと思います。ですが、子供との接し方や振る舞い方など、暗黙知として知っているお母さん世代が寄り添うことで、余計な心配や不安を与えることなく、伸び伸びと積極性を促せていると思います。

プログラミングスクールのスタッフと子供

STAR Programming SCHOOLはココが違う!

ーーでは、これまでにいくつかキーワードが出てきたと思いますが、STAR Programming SCHOOLのここが違うという点を教えて下さい
他スクールとの差別化という点では、「教材」「価格」「立地」「幅広い層(小中高生)の受け入れ」「講師」といった5つがあげられると思います。

まず「教材」ですが、完全オリジナルで子供たちのやる気、創造力、問題解決力、論理的思考力を高めてもらうために日々ブラッシュアップしているものです。体験会などでも楽しい!やりたい!という声を100%いただいていると思いますし、実際の授業を通しても子供たちの成長を感じることができるものだと思っています。

2つ目の「価格」については、先述したように、すでにあるパソコン教室の設備やインストラクターを活かして事業を行っているため、初期投資など掛からず、圧倒的に安価でサービスを提供できています。また、PCの貸し出しや(コース開始後の)追加での費用を一切いただいていないため、予定外に出費がかさむといった事もありません。そのため、手ぶらで通えるといった点もポイントです。

3つ目の「立地」ですが、ショッピングセンター内にある教室を使うことで、親御さんも買い物などと一緒に済ませられ、送り迎えの負担が減るといった声も頂いています。

そして4つ目、「幅広い層(小中高生)の受け入れ」というのは、他スクールをみてもあまりないと思っています。小中高生といいつつ、誰がどのコースから始めても良いため、実力に応じて着実にステップアップできるカリキュラムを選択してもらえます。

最後の「講師」については、どのレベルを求めるかという面もあり、一部、理系の大学生、大学院生もインストラクターとして在籍しています。身近なお兄さん、お姉さんですね。
加えて、トータルの子供の成長という括りで考えた時に、経験豊富なインストラクターの先生をアサインしています。必要に応じてタイピングなどの指導もできます。授業では基本的に、子供達に自由にやってもらうのですが、その中でも、自由とわがままは違うよねといった教えや、他の子とのコミュニケーションを考えた時に、ベテランのインストラクターさんがいると締まるというか、もっと広い意味で子供の成長を後押しできると考えています。
子供にとっては、学校、ご家庭や他の習い事の中に、我々のスクールがあります。僕らのスクールに来てもらうだけが子供の環境ではないので、プライベートな部分も含めて、総合的に「子供たちの成長」を後押しすることを、講師に期待して日々一緒に勉強しています。

2010年代に100教室を目指して

ーースクールが始まってから約半年経ちましたが、生徒さんや外部からの反応に何か変化は出てきましたか?
生徒さんに関しては、親御さんの方から学校の授業や自宅学習にて集中力が出てきた、自分の意見を言うようになったという話は伺います。これは、プログラミングに熱中したり、自分で作ったモノを発表したりすることから得られる変化だと思いますが、今後それはもっと顕著になっていくと思います。
スキル面に関しては、こちらが思っていた以上におもしろい作品を作っている子もおり、講師側も驚くほどの成長を遂げている状況です。

外部からの声でいうと、フランチャイズに関するお問い合わせや、教育機関・行政からご連絡をいただくことが増えてきたように感じます。そちらも可能な範囲で順次お応えしていければと思います。
また、最近ですと口コミも増えてきています。お友達お誘い合わせの上で体験イベントにお越しいただいたり、入会を決めていただいた後に、他のお友達をご紹介いただいたりなど、価値を認識いただいて、期待していただいていると感じています。

ーーそれでは、今後のビジョンについて教えて下さい
まずは、2010年代中(2020年まで)を目処に、100教室を開くことを目標にしています。すでに教室やコンテンツもありますし、十分可能な範囲だと考えていますが、ただ、拡大するからといって教育の質を落としては絶対にいけないと思っています。なので、いかに人材を集め育成するかに今後注力していく予定です。

また、現状用意してきたコース以外にも、さらに子供達を飽きさせず学びを深められるか、といったコンテンツの充実もはかっていきたいです。iPhoneやAndroidアプリ開発もそうですが、他にも縦に深掘りしていけるようなカリキュラムを考えています。

あとは、実際お問い合わせいただいているフランチャイズ展開などから、STAR Programming SCHOOLを広めていくこともそうですし、行政、学校現場とも連携しながら、少しずつ学校や教育を変えていければなと思います。

3月は体験イベント絶賛実施中!

ーーでは最後に、現在行われている体験イベントについて教えて下さい
現在イベント期間真っ最中ということで、教室にもよりますが3月の祝日や週末に体験イベントを実施しています。
他の英会話やそろばんといった習い事とは異なり、プログラミングスクールというもの自体、あまりイメージ出来ない方も多くおりますので、是非見てやっていただくことでその意味や価値をご理解いただければと思います。

直近のイベントも盛況に終わっていますし、来て見ていただければ間違いなく子供達はやりたいと言っています。一緒に来ている親御さんも「こんな顔するのねウチの子」や「こんなに集中するんだ」といった驚きも交えながら、プログラミングについて興味を持ってくださっており、まずは一度足を運んでいただきたいと思います。

タブレットで楽しむ子供達

ーー体験イベントで提供されるコースはどんなものでしょうか
イベントでは普段実施しているコースから、2つを組み合わせた特別コースをご用意しています。
「タブレット&スクラッチコース(小学生低学年対象)」「スクラッチ&ロボットコース(小学生中高学年・中学生対象)」「ロボット&iPhoneコース(小学生中高学年・中高生対象)」といった3種類があり、子供達は2つのコースをいっぺんに体験することが可能です。
また、子供達が作業をしている間、親御さんには別室で保護者説明会も行わせていただくため、疑問や不安を是非解消していただければと思います。

各教室の日程・詳細は、弊社Webサイトからご確認いただけますので、是非そちらを参考に足を運んでいただけたらと思います。

今週末(3/19~21)の主なイベント

★イトーヨーカドー松戸教室★
3月21日(祝)10:30~12:00 Scratch&ロボットコース
3月21日(祝)13:00~14:30 Scratch&ロボットコース
3月21日(祝)15:00~16:30 iPhone&ロボットコース

★イトーヨーカドーアリオ亀有教室★
3月21日(祝)10:30~12:00 タブレット&Scratchコース
3月21日(祝)13:00~14:30 Scratch&ロボットコース
3月21日(祝)15:00~16:30 ロボット&iPhoneコース

★イオン市川妙典教室★
3月21日(祝)10:30~12:00 タブレット&Scratchコース
3月21日(祝)13:00~14:30 Scratch&ロボットコース
3月21日(祝)15:00~16:30 Scratch&ロボットコース

★イトーヨーカドー葛西教室★
3月21日(祝)10:30~12:00 タブレット&Scratchコース
3月21日(祝)13:00~14:30 Scratch&ロボットコース
3月21日(祝)15:00~16:30 Scratch&ロボットコース

★イオン東神奈川教室★
3月20日(日)10:30~12:00 Scratch&ロボットコース

★与野教室★※与野教室は、「パソコン倶楽部イオンモール与野校(1F)」にて開催
3月19日(土)10:30~12:00 タブレット&Scratchコース
3月19日(土)13:00~14:30 Scratch&ロボットコース
3月19日(土)15:00~16:30 Scratch&ロボットコース

最後に、イベントではありませんが、随時授業見学なども行っています。
イベントで体験したいという親御さんもいれば、実際の授業を観て判断したいという方もいらっしゃいますので、現在5教室に限り、授業のある日に来ていただけます。
教室見学や保護者説明、ちょっとした体験もできますので、是非そちらもご利用ください。

ーーありがとうございました

まとめ

いかがでしたでしょうか。
一口にプログラミングスクールといっても、実際にお話を聞けばこれだけ違いや特色があるということをわかっていただけたと思います。

個人的にはインタビュー中に、斎藤さんがポロっと言った「地域格差、所得格差に関係なくプログラミングスクールを広げていきたい」という言葉には強く共感しました。プログラミングが一部の人達のものでないからこそ、こうしたスクールがもっと増え、誰にでもその価値や教育効果が行き渡ればなあと感じます。

また、少数ではありますが、親子3世代(おばあちゃん:パソコン、お母さん:タブレット、お子さん:プログラミング)に渡って教室に通われているご家族もいるそうで、少子高齢化の進む中、社会的にも意義あるコミュニティにもなっていきそうな予感。

サイバーエージェントやLife is Tech!といったハイソでクールなスクールとは異なりますが、地域に根付き、どんな世代にも着実に学びを提供できるSTAR Programming SCHOOLには、今後とも是非注目していきたいと思います。