印鑑
今朝twitterにこんな記事が流れてきました。

▶ 上司に出す印鑑は「左に傾ける」のがマナー? ネットは「狂ってる」「社畜魂だな」と大批判 | ガジェット通信 : http://getnews.jp/archives/1244143

11月8日に放送されたバラエティ番組にて、知らないと恥ずかしい大人の常識クイズとして出された問題が視聴者から批判を受けているとのこと。

スポンサードリンク

稟議書への押印は、左傾きが正解?

批判を受けた問題は、稟議書への押印例としてどれが正解かというもの。
正直押印の仕方なんてものが存在すること自体知らなかったですし、最初は何を言っているのかわからなかったレベル。気になる正解は、まっすぐ押すのではなく、多少左傾きにして押すのが正解なのだとか。で、よくわからずその理由を聞いてみるとこれまたひどい。

マナー研究家として紹介されたゲストによれば、左傾きの方が「部下が上司にお辞儀をするように見える」ので正解なのだと。

正直至極どうでもいいし、批判は多くの視聴者がしてくれているので今更しませんが、こういうくだらないことが起きるのはどうしてか、という点を少し考えてみました。

細かいマナーを振りかざすことでしか保てない威厳

所詮は外野の一意見でしかありませんが、押印の仕方1つにこだわる理由が一体どこにあるのだろうかと2分位熟考。
上司という人間は、そんな細かいことまで気にする余裕のある人間なのか、押印が傾いていないと体調を崩してしまうほど神経質な虚弱体質なのか、はたまたそうであるならば押印だけでなく、上司に提出する書類には全て傾斜をつけておくべきではないか、などなど。

冗談はさておき、恐らくのもっともらしい理由としては、こうした仕事とはほぼ無関係な”社会人ルール”を作ることで、仕事ができなくても社会人とはなんたるやを誰でも語れるツールが欲しいからではないか、というもの。

どこにでも仕事のできない上司とはいるもので、そんな上司が手っ取り早く部下に威厳を示すには、その会社の常識?マナー?など小手先のテクニックをそれらしく教えるのが1番。
仕事の本質ではなく、表面上のノウハウ関係しか話せない上司がいたら反面教師として注意しておきたいなと感じます。

多少それますが、就職活動での履歴書も手書きしかダメという会社は、字の上手い下手というわかりやすい基準でしか人を判断することができない会社ではないかと、受ける側として不安になる時がありました。
「字からは人となりが見える」と言いますが、正直その言葉を言いたいだけで結局のところ評価しているのは字の上手さだけなのだろうなと。「手書きだからこそ気持ちが伝わる」というのもそれを強制している会社側の論理でしかなく、就活生の時間を搾取していることに気付いてほしいと感じます。

もちろん、自分自身まだまだ若輩者であり、社会のなんたるかを知ってくれば見方も変わってくるかもしれませんが、こうしたことが「知らないと恥ずかしい大人の常識」であるなら、「こんなことが蔓延っている事自体恥ずかしい大人の無駄」と若者として思うのでした。


photo credit: 「と」 Personal seal via photopin (license)